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209系3500番台は、八高・川越線で使用されていた既存車両の置き換えを目的に、三鷹車両センターに所属していた209系500番台を種車に同線向けの転用改造を施したものである。編成は2M2Tの4両編成に短縮され、既存車両と同じオレンジと黄緑のラインを巻いた姿となった。なお、同じ目的で転用されたE231系3000番台と異なり、同型式との区別もあり引き続き前面は白色に塗装されている。同線では通年扉の半自動開閉を行うことから、半自動扉扱い用の回路と扉開閉用の押しボタンが追設されている。また、制御装置は改造に際して更新されており、それまでのGTO-VVVFインバーター制御方式からIGBT-VVVFインバーター制御方式となった。因みに京葉車両センターの209系と同じくブレーキ装置は既存のものを流用している。集電装置も種車のものを引き続き搭載しているため、菱形パンタグラフとなっている。なお、これらの更新は郡山車両センターで施工されており、改造されなかった車両については転用されずに同地で廃車解体されている。209系3500番台は2018年2月に最初の編成が落成し、試運転の後2018年5月に営業運転を開始した。現在は4連5本の陣容となっている。なお、八高・川越線では近い将来のワンマン化が計画されており、E231系3000番台と共に本番台も2021年からワンマン化対応が施工されている。また、現在は前照灯の白色LED化がなされており印象がやや変わっている。
2018,05,12 小 宮 |