2100系
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   伊予鉄道700系
 1994年登場。当時の一畑電鉄では経営改善計画の一環として、国からの補助を受けて冷房付きの高性能車両を導入することにより、既存の非冷房旧型車を一掃することとなった。この計画により最初に導入された車両が2100系であり、一畑電鉄では初となる冷房付きのカルダン駆動車両となった。同車は元京王5000系であるが、京王線は台車幅が一畑電鉄とは異なるため、台車に関しては営団3000系の廃車発生品が流用されている。また京王線時代に制御車であった車両も電装化が図られたことで、編成は全電動車となっている。一畑電鉄への転用に際しては、前述の台車交換及び電装化に加えてワンマン運転化改造、乗務員室後部の座席の一部撤去、連結面へのカメラ設置などの各種改造が行われている。塗装はそれまでの車両の塗装(クリーム地に水色)から一新され、黄色と白をベースに扉を青く塗装するという斬新なものが採用され、新生一畑電車を尚、最初に投入された2本は京王線時代の3扉のまま導入されたが、翌年度に導入された2本は中間扉が埋め込まれており2扉車として竣工した。いずれも内装はロングシートであるため、特に2扉車では扉間の座席がかなり長いものとなっている。2100系としては2連4本の陣容となっており、以降の高性能冷房車の増備は元南海車の3000系が充てられることとなった。現在に至るまで主力車両の一つとして活躍しており、5000系の検査時には同車との連結走行も見ることができる。現在の一畑電車ではVVVFインバーター制御車両の導入による現行車両の置き換えを計画しているが、2100系に関しては一部が存続予定となっており、引き続いての活躍が見込まれる車両となっている。尚、2013年に1編成(2扉の2103編成)がイベント対応車として改造されており、オレンジと白という独自のカラーリングに塗り替えられた他車内も片側をロングシート、片側を回転式クロスシート(窓方向へ固定可能)とする等の大規模なリニューアルが行われている。同編成は「楯縫」という愛称がつけられた。

 2013,07,19 川 跡


■Variation
 最初期に投入された2本は3扉のまま導入されており、京王線時代の面影をより強く残している。ただし中間扉は締切扱いとなっており、有人駅であっても開閉を行わない。このグループは現在は1編成が京王時代の塗装に復元されている他、もう1本はかつての旧型車が纏っていたクリーム地に水色の帯が巻かれた姿に塗り替えられている。この編成は7000系に置き換えられ2018年1月に現役を退いている。

 2013,07,19 電鉄出雲市
 京王帝都電鉄時代の塗装に復元されている第1編成。そのうち電鉄出雲市側のデハ2111号車は登場当時につけられていた通称「赤ヒゲ」が再現されている。

 2016,11,12 川 跡
 第4編成は2013年より「ご縁の国しまね」の観光PRに際し、島根県のマスコットキャラクター「しまねっこ」をあしらったラッピング電車「ご縁電車しまねっこ号」となっている。ピンクを基調にイラストや「しまねっこ」等が描かれた外観となっており、車内も座席モケットがピンク色となっている他床もピンク基調となり、更にしまねっこの置物もおかれている。

 2016,11,12 浜山公園北口〜出雲大社前
 かつて京王色に塗られていた第1編成は、2018年の修繕工事施工後、デハニ50形に準じたオレンジ地に白帯の姿に改められている。

 2024,02,25 高 浜〜川 跡
 第3編成は2013年に大規模な改造工事が施工され、イベント対応車両に改造された。同時に白とオレンジを基調とした専用塗装に塗り替えられ「楯縫」という愛称がつけられた。特に一畑口側の2103号車は片側がソファシートとなり全座席が宍道湖を向くように改められている他、地元産木材を使用したテーブルや木目調の床材が取り入れられ、他の車両とは全く異なる印象の内装となった。更に乗務員室背後には南海10000系の発生品であるリクライニングシートも備えられている。イベント対応車両ではあるが、通常は一般運用に従事している。

 2024,02,25 雲州平田
 第4編成は2019年まで「ご縁電車しまねっこ号」として使用された後、第1編成と同様のオレンジ地に白帯を巻いた姿に改められている。

 2024,02,25 川 跡
2024/03/05