6050系
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 1985年登場。翌年の野岩鉄道開業を控え、同線対応車両として車内設備の陳腐化 した6000系の下回りを流用し、車体を新造したものである。6000系と同様の2つ扉セミクロスシート車両だが、こちらは両開き扉が採用されており混雑時の乗降対策がなされている。車体色はそれまでにはないものとなり、後に100系300系にも類似塗装が採用されるなど日光線系統の標準色として定められた。前面デザインは後に改良を経ながら8000系の更新車及び10030系にも活かされることになり、6050系はある種エポックメーカーと言っても過言ではない。車内のクロスシートは6000系のものと異なりモケットが座席全体に張られただけでなくピッチが拡大されており、冷房装置の採用もあり6000系以上の旅客サービスを実現している。尚、長距離運用を中心に車両により行き先が異なる運用が多いことから、誤乗防止の為に車内妻部にも電動の行き先表示器が取り付けられている。これは6000系の方向板を踏襲したものであるが、車内にも行き先表示器を設けている車両は全国的にも非常に珍しい。当初6050系は6000系の車体更新車のみが新造されたが、輸送力増強の観点から1988年より下回りを含めた完全新造車両も製造された。こちらはS型ミンデン台車を履いており見分けがつく。尚、野岩鉄道・会津鉄道所有車両も完全新造車である。東武車両としては2連29本が在籍し、長距離運用からローカル運用まで幅広く使用されていたる。尚、最終増備車の2本は2012年に内外装含めた大規模な改造がJ-TRECにてなされ、それにより形式が634型に改められている。該当車は観光列車「スカイツリートレイン」として10月より団臨・特急運用に投入されている。それ以外の車両も2017年までは全編成健在であったが、同年4月のダイヤ改正で快速・区間快速が廃止されたことに伴い余剰車が発生し、既に廃車された車両もある。2017年のダイヤ改正以降南栗橋以北の日光線・鬼怒川線系統で使用されており、快速・区間快速の廃止に伴い南栗橋以南には基本的に乗り入れなくなった他、6両編成を組むことはなくなっている。2022年のダイヤ改正では6050系の運用範囲が大幅に縮小され、通常の営業運転に供される区間は鬼怒川温泉〜会津高原尾瀬口間のみにとどまっているが、これは野岩鉄道所属の6050系が専属で用いられることになり、結果として東武鉄道所有の6050系は全車定期運用を離脱した状態となっている。この影響もあり、6000系からの機器流用車のみならず完全新製車からも廃車が発生している。

 2020,03,20 栃 木


■Variation
 6050系は5050系に代わって日光線のローカル運用にも就くようになったため、一部の車両は廃車された5050系に変わり霜取り用のパンタグラフを装備している。当然夏場は使い道が無いが、冬場は積雪の多い日光線・鬼怒川線沿線でその真価を発揮する。

 2008,02,07 新藤原〜龍王峡
 6000系からの機器流用ではない完全新製車は、S型ミンデン台車を装備しており外観上の相違点となっている。また、634型に改造された4両はこの完全新製車が種車となっている。

 2008,02,06 東武日光

2022/04/13