10030系
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 1988年登場。10000系のマイナーチェンジ車両である。基本的な性能は10000系と変わらないものの、車体は同じステンレスながらダルフィニッシュ仕上げとなり、正面形状が8000系更新車に準じたものに変わり、補助電源装置がMGからSIVに変更された他、ボルスタレス台車が東武の車両として初めて採用されている点など異なる点が多い。車内はロングシートで基本的には10000系の後期製造車両に準じるが、こちらは袖仕切りの形状が異なっている他扉にも化粧板がはられた事からより明るい車内となっている。1992年以降に製造された車両は車椅子スペースやラインデリア等、それまでの車両になかった設備が新規に設けられる等更にマイナーチェンジが施されており、10050系として区別される。外観上はベンチレーターがなくなった他クーラーが連続した形状となっている為そこで見分けがつく。1996年までに364両が製造され、同車製造による車両転配の結果3000系列が1996年までに全廃となった。尚、2001年に事故修繕の名目で1両が再び製造されているが、基本的には他車との違いはない。10030系は2・4・6・10両編成が存在し(10両編成は東上線のみ在籍)、10000系や30000系との連結走行も可能なため柔軟な組成が可能となっている。通勤型車両としては8000系に次ぐ大所帯である為、主力車両として各線で活躍している。尚、2011年より車体修繕が始まっている他、2013年からは伊勢崎線・東上線での運用縮小と引き換えに野田線への転属も始まっており、初めて千葉県内でもその姿を見ることができるようになった。各線にて主力車両の一翼として使用されているが、各線とも運用は縮小傾向にあり、2022年には未修繕車の廃車が10000系列で初めて発生した。

 2012,09,17 梅 島


■Variation
 車椅子スペースの設置や送風装置の変更等更にマイナーチェンジが施された10050番台。屋根状の連続したクーラーキセが特徴となっている。尚、10030系では2連のグループは全てこの10050番台で占められている。

 2007,12,01 栃 木
 2011年になり修繕工事が始まった10030系。基本的には10000系に準じた修繕がなされているが、こちらは比較的新しい為扉の交換等は行われていない。前面のヘッドライトはHIDのものとなり、更にスカートも取り付けられたのでより引きしまった印象を与えてくれる。表示器類はフルカラーLEDが引き続き採用された。

 2012,01,22 東向島
 こちらは東上線用の修繕工事施行車。2012年からは東上線用の車両の修繕も始まったが、こちらは6両と4両で製造されていた車両の中間運転台を撤去し、実質10両固定編成とする改造も同時になされている。また、東上線では修繕工事の際に一部車両でIGBT-VVVFインバーター制御方式への換装が行われている。

 2014,10,12 成 増
 8000系の置き換えを目的に野田線に転属した10030系。従来が鋼製車両だけだった中で、野田線の車両としては初のステンレス製車両となった。この転属に際してはカラーリングが大幅に変更されており、当時の新車60000系に準じた水色と黄緑の2色のラインを纏った姿となって印象が大きく変わっている。

 2013,06,23 新船橋
 2014年より野田線には「東武アーバンパークライン」という路線愛称が導入されることとなり、10030系を含めた野田線の全車両にロゴマークが貼り付けられた。なお、2024年からは新型車両の投入により8000系のみならず本系列も淘汰対象となり、今後の動向が気に係る形式と言える。

 2014,06,14 岩 槻
 10030系列の車体修繕車両も野田線に投入されている。他線区の修繕車両と同様フルカラーLEDや排障器が取り入れられている。

 2024,04,20 豊四季
2024/04/21