634型
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 2012年登場。同年に開業した高さ日本一の電波塔「東京スカイツリー」を沿線に有す東武鉄道では、同地への観光アクセス及び沿線の観光地への観光輸送を強化すべく専用の観光列車を用意することとなった。これにより、快速運用を主体に使用されていた6050系を種車に改造を施した車両が登場することとなった。この車両が634型であり、「スカイツリートレイン」という愛称が付けられている。因みに形式の「634」は東京スカイツリーの高さを表したものである。種車となった6050系は走行機器や台車も含めて全て新製された最終増備車の2連2本であり、走行機器類は種車のものをそのまま活用しているものの、総合車両製作所にて改造されたその姿は車体形状こそ面影を残しているものの、大幅に変化したものとなった。外装としては、前位側の扉が埋められた他後位側の扉も移設されており、側窓は固定化されただけでなく新たに天窓も増設されている。種別・行き先表示はフルカラーLEDに改められているが前照灯・尾灯は従来のものをそのまま使用している。塗装は白をベースにカラフルな円模様を無数に配したカラフルなものとなった。車内は観光列車に相応しくなっており、1・2人掛けのリクライニングシートを基本として前面展望スペースやサロンスペース、カラオケ設備や液晶の大型モニターも備え、団体運用も行えるようになっている。通常座席は前述の通り1・2人掛けのリクライニングシートとなっているが、各編成浅草方の車両は2人掛け座席が窓側に向いて配置されており、この部分は「ペアスイート席」と称される。室内灯は東武鉄道の車両で初めてLED照明が採用された他、次駅案内等を行う車内案内表示器には細長い液晶表示器が採用されたが、この2点は10030系のリニューアル等にも波及しつつある。尚、トイレは車いす対応のものへと大型化された他洗面所が新設されているが、種車が近郊型車両であるためにデッキ仕切りは設置されていない。634型「スカイツリートレイン」は2012年10月の団体列車で営業運転を開始し、11月以降は特急「スカイツリートレイン」として半定期的な運用に就くこととなった。曜日によって運転区間・時間は異なるものの、大宮や太田等従来の6050系が乗り入れない区間への運用もあり、更に会津田島まで乗り入れる運用もある等更に幅広い区間で使用されることとなった。尚、団体運用を除き同車を使用した列車は「特急」の扱いであり、乗車には特急券を必要とする。2017年のダイヤ改正を以て特急運用からは外れており、以降は完全に団体専用車両という位置づけとなった。

 2013,05,04 春日部


■Variation
 基本的に浅草方に連結される第1編成は「青空」をイメージした青系を主体とした円模様が描かれている。日光方に連結される第2編成が「朝焼け」をイメージした赤系を主体とした円模様が描かれているのとは対照的である。同列車は土曜日を中心に野田線大宮〜浅草間の特急にも就いており、普段普通列車しか走行しない野田線では異色の車両と言える。

 2013,05,04 春日部