115系3000・3500番台
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 3000番台は1982年登場。広島地区における列車増発と老朽化していた153系を置き換える為に製造された近郊型車両である。形式は115系であるが従来の115系と大きく変わり、2扉車体に転換クロスシートの車内と、既に製造されていた117系に準じた面が多くなっている。これは広島電鉄への対抗や宮島等の観光輸送を考慮したものであるが、電装品は従来と同じものが採用されたため115系の派生番台となっている。全車新造車で組成された編成と、制御車確保の目的で制御車のみ製造された車両の2種類が存在し、このうち前者は製造時から冷房が搭載されていたが、後者は当初111系と編成を組んでいたことから冷房は準備工事でかつ111系・115系双方とも連結ができるようになっていた。後者は現在は115系既存番台・3500番台と編成を組み冷房化も行われている。また前者は一時期広島支社の快速線用塗装へ変更されていた時期があるが、2006年より体質更新工事が施行され、リニューアル色へと変更された。現在は更に濃黄色への変更が進んでいる他、2016年からは余剰廃車が発生している。現在は岩国以西で用いられており、一部編成にはワンマン化対応工事が施工されている他、座席モケットが227系と同一のものに改められている。

 3500番台は221系の登場により編成を短縮した際に余剰となった117系の中間電動車ユニットを種車に、非冷房で残っていた115系初期車を置き換えるべく115系に編入の上115系の編成に組み込んだ車両である。このため、この番台には先頭車両は存在しない。14ユニットが115系化改造され、3000番台と編成を組み扉数の統一が取れた編成や既存番台と編成を組み、同一編成ながら扉数の異なる車両同士が連結された編成の2種類が存在する。前者は2006年以降体質改善工事を受け、塗装も車体更新色へと変更されたが、JR西日本が推進している単色化の影響で、こちらも全編成の濃黄色への塗装変更が進んでいる。


 2008,08,08 徳 山


■Variation
 制御車のみ製造されたグループ。当初は111系と編成を組んでいたが現在は115系同士で編成を組んでいる。ただし既存番台の電動車ユニットと組んでいる場合は編成内で扉数の違う車両が混在している。尚、3000番台は登場時、全車両とも瀬戸内色を纏っていた。国鉄時代末期から存在した数少ない地域色であった。

 2008,08,08 新山口
 中間に連結されているのが117系を改造編入した3500番台である。3000番台を制御車に持つ編成だけでなく、このように通常の115系を制御車とする編成も存在する。後者は岡山電車区のみに配置されており、このような湘南色の他、体質改善工事を施行された車両は岡山支社のリニューアル色となっている車両も存在する。

 2008,08,10 西川原
 広島支社地域色の濃黄色一色に塗り替えられた115系3000番台。現在は全編成体質改善工事が施行されているが、他の115系と同じく塗り替えが進んでいる。また塗り替えとは別に、尾灯のクリアテール化も順次施行されつつある。なお、同番台は2016年3月のダイヤ改正で広島地区から撤退し、下関地区に転用された他一部は廃車されている。

 2015,06,07 新井口