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900形は2013年に導入された車両である。それまでの近江鉄道では、元西武401系を改造のうえ、700系や800系等として導入していたが、この900形は元西武新101系を種車に改造を施したものとなった。車体そのものは西武時代と殆ど変わらず、地上設備の改修により無改造でも20m級車両が全線で入線可能となっていたことから従来の車両に施されていた袖部分の切り欠きはなくなっている。車内はロングシートを基調とするが、車端部に700系と同型のクロスシートを備えており、セミクロスシートとなった。内装も比較的種車の面影は残しているが、床材の張替えやつり革の換装、手すりの着色化、スタンションポール・車いすスペース・サイクルトレイン用の駐輪スペースの増設等の改造がなされている。この900形は2013年6月に営業運転を開始した。当初は「淡海号」という愛称がつけられ、濃紺を基調にピンク帯が配された独自の塗装となっており、側扉にはイルカの絵が描かれていた。その後2018年には滋賀県の観光キャンペーンに際し「虹たび号」としてフルラッピングが施されたが、翌2019年からは引退する700系に代わり「あかね号」の愛称が継承され、塗装も700系に準じたものに変更されて現在に至っている。
2023,07,31 八日市 |