851系
トップページ鉄道写真図鑑三岐鉄道>851系
関連リンク:751系西武新101系上信電鉄500形秩父鉄道6000系流鉄5000系伊豆箱根鉄道1300形
 851系は501系の置き換えを目的に、1995年に竣工した通勤型車両である。元は西武鉄道の701系で、2M1Tの3連を組むが、富田方の制御電動車については中間電動車に他車の運転台を取り付けて先頭車化改造が行われている。既に三岐鉄道には同車を改造した801系が導入されていたが、こちらは台車が全車とも空気バネ台車(西武鉄道の発生品を流用)となったことから、形式が分けられたものである。三岐鉄道では初めての空気バネ台車搭載車両となった。元々西武701系は電動車がコイルバネ台車を搭載していたため、乗り心地は西武鉄道時代に比べて向上している。この他、コンプレッサーも801系とは異なるものが搭載された。851系は編成単位としては3連1本のみの陣容であるが、1997年に導入された801系805Fについては、西武鉄道時代の台車のまま譲渡されたことから、西藤原方の制御車は空気バネ台車のままとされた。このため同車についても851系の扱いとされ、クハ1852号車と車番が付けられた。これにより、851系は4両体制で推移することとなった。2012年には脱線事故に伴いクハ1851号車が廃車されているが、代替で部品取り車であった元西武新101系1両を改造の上851Fに組み込むことになり、クハ1881号車に改番の上で851系に編入された。同車は改造に際し車椅子スペースが新設されており、また行き先表示器も851号車を含めてLED表示のものに換装されている。また、元新101系と元701系では貫通路の寸法が既存車と異なるため、連結されるモハ881号車については空け幅を狭める処理もなされている。三岐鉄道において、751系以外で唯一LED表示器を搭載する車両でもあり、経歴を含めて異色の系列といえる。

 2015,01,10 丹生川


■Variation
 801系805Fの西藤原方の先頭車も、空気バネ台車を搭載することから851系に分類されている。なお、現在は西武時代の塗装に復元されている。

 2015,01,10 丹生川
 三岐鉄道線開業90周年のプレイベントの一環として、2018年に西武鉄道時代に纏っていたレモンイエロー一色塗装に塗り替えられた805F。塗装のみならず、黄色い電気連結器や通過標識灯も再現されている。1852号車も例外なく塗り替えられており、往年の姿を令和の時代に伝えている。

 2019,07,16 大 安
 851Fの西藤原方制御車は、元々701系改造の1851号車であったが、2012年の脱線事故に際して廃車されたため、代替として751系導入の際の部品取り車両として保管していた元新101系のクハ1238号車を改造したうえで、同編成に組み込むこととなった。この際、車号は1881号車に改められている。同車導入に際しては、行き先表示器がLED化されたうえ、車内には車椅子スペースが取り付けられた。西武701系と新101系では車体寸法や形状が異なっているため、ちぐはぐな編成となっている。

 2015,01,10 丹生川
2019/09/01