2002年登場。山手線で使用されていた205系を置き換える為に製造された車両である。従来の0番台をベースとしながらも前面のデザインが独自仕様に変更される等、まず外観面でもマイナーチェンジが行われている。IGBT-VVVFインバーター制御方式がそのまま採用されているが、こちらは純電気ブレーキを採用しているのが特徴で、以降800番台にも受け継がれている。その他3/4戸締め装置や車外スピーカー準備工事、自動放送装置の設置は常磐快速線用の車両を踏襲している。座席モケットは独自仕様に変更となった他、最大の特徴としては、情報提供装置を用いた液晶の案内表示器を扉鴨居部に2基設けたことが挙げられる。これは205系の6扉車に搭載されていたものを更に発展させたものであり、同時期に同じく液晶表示器を搭載して登場した東急5000系共々、以降の車両の嚆矢というべき存在となっている。尚、当初は6扉車サハE230形500番台が2両連結され、同車にも全ての扉鴨居部に液晶表示器が取り付けられていた。2005年までに10連52本が落成し、一先ず205系を置き換えて本形式の増備は終了したが、2010年になり山手線にホームドアを設置することとなり、その際に妨げとなる6扉車が置き換えられることとなった。こうして製造されたサハE231形600番台・4600番台は4扉で製造されただけでなく、当時製造が続いていたE233系の設計思想が取り入れられ、とりわけ後者は京浜東北線のE233系に合わせ扉形状がE233系同様に変更された他扉間隔がE233系の先頭車に合わせられている等特徴的な外観となっている。これによりサハE230形500番台は置き換えられ、全車廃車されてしまっている。現在も山手線の主力車両、また「東京都心の顔」として活躍しているが、2015年度から山手線には新型車両のE235系が投入されること及び4600番台の同形式への編入が決まっていることから本形式は徐々に山手線から撤退していくことなった。山手線からは2020年1月までに全編成とも撤退しており、以降は三鷹電車区に転属し、中央・総武緩行線で使用されている。 2007,08,16 田 町 |
■Variation |