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2008年登場。山形新幹線開業当時から使用していた400系の経年による置き換えのために新造された番台区分である。本番台は0番台や1000番台の最終増備から3年以上が経過していることもあり、既存車とは仕様が変更されている。形状は既存番台をベースとし、塗装も1000番台と同じシルバーメタリックとダークグレーの2色を基調に緑帯が配されたものだが、こちらは前照灯の形状が変更されており、柔和な印象となった。JR東日本の新幹線車両としては初めて、側面の行き先表示にフルカラーLEDが採用され、停車駅、次駅案内も表示することができる。制御方式は1000番台に引き続きIGBT-VVVFインバーター制御方式が採用されており、当初より最高時速275km/hでの営業運転に対応しており、先頭車にフルアクティブサスペンション、中間車にセミアクティブサスペンションが搭載され、高速走行時における左右振動の低減が図られた。車内は普通席とグリーン席の2クラス制で、いずれも2+2人掛けのリクライニングシートが展開するが、本番台では内装が大幅に変更されている。普通車はモケットが紅花をイメージしたオレンジと黒の2色となり、リクライニングと同時に座面がスライドする座席となった。また、背面のテーブルは大型化され、ノートパソコンが使用できるよう配慮されている。グリーン車は電動リクライニングシートとなっており、E4系以来となるレッグレストが付帯設備として導入されたが、反面フットレストは省略されている。車内案内表示器は2段表示式のフルカラーLED表示器が採用された。更に、グリーン車は全席、普通車は車端部と窓側にはコンセントが設けられた他、全車に空気清浄機が搭載されている。セキュリティ向上のため、各車両にインターホン型の非常通報装置を備える他、デッキ付近には当初より防犯カメラが設置されている。バリアフリー対策も強化されており、車椅子対応洗面所の位置変更や車椅子対応トイレへのチェンジングボードの設置、個室トイレへのベビーベッドの設置、ドア開閉ランプの新設がなされている。また本番台独自の仕様として、カーテンの柄が紅花とサクランボとなっている他、一部デッキと洗面台の帽子掛けに山形鋳物が用いられており、山形新幹線用車両という地域性を表している。本番台で採用されたアコモデーションの多くは後のE2系増備車やE5系以降の新形式車両にも受け継がれており、その意味で本番台はエポックメーカーといえる存在である。本番台は2008年12月から順次営業運転を開始し、400系に代わり主力車両に台頭した。最終的には2010年までに7連12本が投入され、400系を一掃し山形新幹線の主力車両となった。400系引退後の2012年ダイヤ改正から東北新幹線での併結相手がE2系に統一されたことで、最高時速275km/hで営業運転が可能となり、その本領を発揮することになった。2014年からはおしどりパープルを基調とした外装に塗装変更されており、印象が大きく変わっている。以降15年以上に渡り主力車両として使用されてきたが、経年が進んだことから2024年からはE8系投入に伴い置き換えが開始されており、2026年までに定期運用から撤退する予定となっている。なお、離脱した編成のうち1本は荷物専用新幹線への改造が予定されている他、1本が高速鉄道の導入が予定されているインドに譲渡される予定である。
2013,07,14 大 宮 |
