E3系1000番台
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E3系:0番台・1000番台・2000番台とれいゆ現美新幹線
 E3系のうち1000番台は、1999年の山形新幹線山形〜新庄間延伸を契機に増備された、山形新幹線用のグループである。秋田新幹線用の0番台をベースとしているが、こちらは当初から5M2Tの7両編成を組んでいる。外装はシルバーメタリックとグレーの2色を基調に、その中間に緑のラインが配された新しいものとなった。この外装は既存の400系にも波及している。1000番台は前述のとおり、元は山形新幹線の延伸に伴う輸送力増強用に製造されたため、当初7連2本のみが新造された。この2本は制御方式がGTO-VVVFインバーター制御方式だが、これは新幹線車両においては最後の採用となった。最高速度は東北新幹線上での併結相手が200系ないしE4系であったために導入当初こそ240km/hとなっていたが、275km/hでの走行も可能であり、2012年に併結相手がE2系に変更されることになり、それに際して最高時速の引き上げがなされている。2005年に新造された編成以降は制御方式がIGBT-VVVFインバーター制御方式に変更されている。車内は0番台と同様普通車自由席が910oピッチ、普通車指定席が980oピッチ、グリーン車が1160oピッチで2+2人掛けのリクライニングシートが展開している。400系とは異なりグリーン車も4列配置となった。基本的なレイアウトは0番台と同様だが、座席カバーが異なっている(0番台は黄色、1000番台は白色)。また、0番台で採用されていたごみ圧縮機(デッキ部のごみ箱に搭載)は省略されている。本番台はしばらくは2本体制であったが、2005年に輸送力増強用に更に1本が新造された。その後初期に製造された2本を置き換える目的で、2014年、2015年に秋田新幹線用の0番台を種車として1本ずつ増備された。これにより述べ本数は7連5本となったが、全編成が揃ったことはなく基本的には3本体制を維持していた。なお、0番台からの転用に際しては一部車両について電話室の撤去や側窓の増設、座席の増設・移設を始めとする各種改造が行われている。2015年以降も使用された3本は、後継となる2000番台と共に「つばさ」を中心に運用されてきたが、2024年3月のダイヤ改正でE8系の営業運転が開始されるのにあわせて全編成とも運用を離脱しており、同年中に全車廃車されている。本番台の廃車により、0番台を出自とする車両も全廃となった。

 2012,08,02 大 宮


■Variation
 新塗装を纏うE3系1000番台。初期に製造された2本を除き、2014年以降この姿となった。E6系等と同じく奥山清行氏によるデザインで、「蔵王ビアンコ」と「おしどりパープル」を基調とし、その中間に「紅花レッド」「ベニバナイエロー」を配したものである。なお、0番台から改造されたL54編成、L55編成の2本は当初からこの塗装となっていた。

 2015,06,20 大石田
2025/07/28