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2010年登場。223系の台頭後も阪和線に残存していた103系・113系の他、阪和線の221系の運用を置き換える目的で製造された車両である。223系をベースとしているが、万一の衝突事故に備えてクラッシャブルゾーンをJR西日本で初めて取り入れており、前面形状は223系とは大きく異なっている。側窓は223系2500番台が5連窓であったのに対し、こちらは側面強度維持の観点もあり小窓と小窓の間に3連窓を配置している。本番台は日根野に投入されて阪和線・紀勢本線で使用されることを前提としており、側面のカラーリングは223系0・2500番台と同様のものを踏襲している。集電装置は223系とは異なりシングルアームパンタグラフが採用されている。制御方式はIGBT-VVVFインバーター制御方式で、既に投入されていた321系同様0.5M方式を採用しており、全電動車ではあるが片側を付随台車とすることで、どのような編成を組んでもMT比が1:1となる。新快速で使用される0番台とは異なり、こちらの最高速度は120km/hに抑えられている。車内は車端部がボックスシート、扉間が転換クロスシートで、シートピッチは910o、転換クロスシート部分は1+2人掛けの配置となっている。空港利用客やラッシュ時の輸送にも考慮され、補助椅子を設置せず扉付近は広くとられている。座席は223系0番台等と同じ青系のモケットが採用されているが、こちらは色味が濃くなっている(後に223系0・2500番台も本系列と同様のモケットに改められている)。なお、0番台と同様つり革が223系に比べて大型化された他、設置本数が約1.5倍に増加している。車内案内表示器は液晶となり、扉間の天井部分に2基(液晶そのものは4面)、妻面に2基それぞれ設置されている。和歌山(新宮)方制御車のクモハ224形には車端部に車椅子対応トイレと車いすスペースが設けられた。トイレは真空式が採用されている。この5000番台は2011年のダイヤ改正に向けて当初4連21本が製造され、営業運転開始当初こそ限定的に運用されたが、その後は223系と共通の運用に投入された。次いで2011年下半期には4連8本が追加製造され、4連29本の陣容となった。なお、後に製造される5100番台とは異なり、全て4連で製造されている。全て4連を組んでいるため、関空快速、紀州路快速を主体に運用される他、紀勢本線和歌山〜紀伊田辺間の普通列車にも充当される。後に2016年に製造された5100番台に合わせ、先頭車に転落防止用幌を追設し、車内には避難用梯子を増設した他、無線LANを取り付け、車内でフリーWi-Fiが使用できるようになった。
2016,12,31 鶴ヶ丘 |