6000系
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 2011年登場。種車の製造から50年近くが経ち、老朽化の進んだ1000形・1200形の置き換え用に増備された通勤型車両である。元は京葉車両センターに在籍し京葉線で使用されていたJR205系であり、E233系投入に伴い余剰となっていた車両の一部が改造の上で譲渡されている。譲渡に際しては10連(後述の6700番台は4連)を組んでいた編成を3連に短縮し、電動車の1両に制御車の運転台を取り付けて制御電動車化する改造がなされている(尚、6000系は富士急の車両では初めての3両固定編成車である)。更に耐寒耐雪工事や行き先表示器のLED化やパンタグラフのシングルアーム化を始め、ドアチャイム・押しボタンの取り付けや扉鴨居部への車内案内表示器の取り付け等、サービスレベルの向上もなされた。同改造を施工したJRの長野車両センターではここまでの改造に留まっているが、富士急行に譲渡されてからは更に内外装とも大幅なリニューアルが行われている。具体的には既に富士登山電車を手掛けている水戸岡鋭治氏がプロデュースし、床のフローリング化を始め吊り革への木材の採用や座席ごとに異なるモケットを採用する等、水戸岡氏の手掛けた他の車両と同様木の温もりを感じる温かみのある内装へと生まれ変わっている。外装は、通常編成ではライトブルーを基調とした帯を巻き、更にはロゴやレタリングも挿入されるなどJR時代とはまた違った印象を与える車両となった。6000系は2012年2月から営業運転を開始しており、既に一部の1000形や1200形を置き換えている。2012年度までに2連4本が竣工し、既存車両と共に主力車両の一翼として活躍している。しばらくはその陣容で推移したが、その後2018年に1本、2019年に2本が導入され、富士急行の車両としては最も両数の多い形式となった。併せてラッピングが施される編成も増え、編成ごとに異なる姿となっている。なお、6000系は種車により量産先行車(側窓が二段式)、量産車(側窓が一段下降式)、先頭車化改造車(八高線用3000番台)の3種類に分けられ、それぞれ6000番台、6500番台、6700番台と番台分けされている。

 2012,09,26 田野倉


■Variation
 205系の中でも量産先行車を種車とする編成は側窓が田の字形状となっている点が特徴である。量産車を種車とした編成が6500番台となっているのに対し、こちらは6000番台と区分されている。6000番台は3本あり、現在のところ6000系の中では最も本数の多いグループとなっている。

 2014,08,30 下吉田
 2019年より「リサとガスパールトレイン」として全面ラッピングが施された6003編成。富士急ハイランド内にある「リサとガスパールタウン」とタイアップしたものであり、内外装とも「リサとガスパール」のキャラクターが描かれている。

 2019,09,01 下吉田
 2016年9月より、スイスのマッターホルン・ゴッダルド鉄道(当時のBVZツェルマット鉄道)との提携25周年を記念し、6501編成が新たに「マッターホルン号」としてフルラッピングが施された。また、これに合わせて水戸岡鋭治氏のデザインした記念ヘッドマークが取り付けられている。

 2016,10,09 下吉田
 2018年、6000系として5年ぶりに増備された6502編成。埼京線で最後まで残っていたハエ28編成のうち3両が種車となっている。当初より「トーマスランド20周年記念号」としてフルラッピングが施されており、5000系引退までの1年間は新旧トーマスランド号の共演を見ることもできた。なお、5年ぶりの導入となったため、行き先表示器のフルカラーLED化や車内案内表示器の液晶表示器への変更等マイナーチェンジが施されている。なお、本編成は現在のところ6000系では唯一新製配置が山手電車区ではなく(新製配置は浦和電車区)、側扉が大型のものとなっている。

 2019,09,01 東 桂
 2019年に導入された2本は、前年に除籍された八高・川越線用の205系3000番台が改造種車となっている。JR時代に先頭車化改造を受けていたグループであり、他編成との区別のため6700番台に区分された。富士急行への譲渡に際しては他の6000系同様の改造がなされているが、本番台ではこの他前照灯のLED化や大月方先頭車への荷物スペースの設置などが追加で施工されている。このうち6701編成は富士急行線開業90周年を記念したラッピングが施されており、金色を基調に富士山が描かれた姿となっている。

 2019,09,01 大 月
 6702編成は運用開始当初より、富士急ハイランド内にオープンした「NARUTO×BORUTO 富士 木ノ葉隠れの里」の特別ラッピング車両となっている。車両の部分により異なる配色となっており、内外装の随所に「NARUTO」や「BORUTO」のキャラクターが描かれている。このうち大月・河口湖方の先頭部分は赤基調の色となっている。

 2019,09,01 田野倉
 6702編成における富士山方の先頭部分は、ピンク基調の色となっている。

 2019,09,01 下吉田

2019/09/01