1000系
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 2011年登場。銀座線のワンマン化を控え、車両更新時期に差し掛かっている01系を置き換えるべく製造された銀座線の最新型車両である。車体は同時期に製造された他線の車両同様軽量アルミ合金製であるが、エクステリアデザインは開業当時の車両である1000形をイメージしたものとなり、開業当時の色であるレモンイエローを基調に、01系と同じオレンジと茶色のラインを配したフルラッピングが施されている。また屋根を含めた上部分は臙脂色となっており、この点も1000形を彷彿とさせるものとなった。前照灯はLEDのものが上部に2灯設けられているが、こちらは末期の2000形をイメージしたものとなり、尾灯も丸型とやはり旧型車をイメージしたものとなっている。このように外観はレトロ調を取り入れたものとなったが、内装及び性能面は最新のものとなった。車内はロングシートで、16000系をベースとした内装となっているがこちらは暖色系の色合いとなった。また室内灯はLEDが採用されており省エネに貢献している。扉鴨居部には17インチの液晶表示器が2基設けられたが、これは銀座線では初採用となった。制御方式は永久磁石電動機を用いたIGBT-VVVFインバーター制御方式となり、これは02系リニューアル車や16000系とほぼ同じであり、消費電力量の削減に寄与している。尚、1000系のメカニズムにおける最大の特徴は、「操舵台車」と呼ばれる台車を採用したことである。これは2軸ある台車のうち1軸の軸距を曲線通過時に車体と台車の変位量にあわせて適切に変化できるようにするもので、これを採用することで曲線の多い銀座線において乗り心地の向上が図られている。このため全電動車方式ではあるが、駆動軸が少ない為に実質的なMT比は5:7となっている。2011年度は量産先行車の6連1本が投入され、翌年4月より営業運転を開始した。2013年からは量産車が投入され、2017年までに6連40本の陣容となり01系を全て置き換えた。尚、増備途中より車内の液晶表示器が13000系などと同じく3画面となった他、最終増備(ホームドア使用開始等に伴う輸送力増強用)の2本は特別仕様車となり、内外装ともより初代1000形に近づけた姿となっている。

 2012,08,04 渋 谷


■Variation
 当初浅草方の先頭車は1600形と附番されていたが、2015年に製造された第22編成以降「1000形」へと改められ、既存車もこれに追随した。これにより第1編成では地下鉄博物館に保存されている「1001」の車番を継承することとなった。

 2018,03,18 渋 谷
 登場からしばらくは1編成のみの陣容だった1000系も、2013年以降量産が開始された。形状変化は少ないが、静止型インバータの素子がIGBTからSiCに変更されている。

 2018,03,18 渋 谷
 2015年製の3次車以降はVVVFインバーター制御装置の設計変更が行われ、素子にSiCハイブリッド素子を採用し、従来のものと比べ使用電力量の低減と回生効率の向上がなされている。また当初より耐雪ブレーキを備えている。車内ではLEDの色温度が蛍光灯に近い色に変更されたほか、新たに調光機能が追加されている。第21編成から第38編成までの18本がこのグループとなっているが、このうち第26編成は2018年3月より期間限定でくまモンラッピングが施された。

 2018,03,18 渋 谷
 3次車の中でも第34編成以降は車内LCDが3画面化され、列車駆動用非常用バッテリーが本格採用され停電時に最寄り駅までの自力走行が行えるようになった。このように1000系は短期間の増備の中で種々のマイナーチェンジを繰り返しており、基本的に新たに採用された機構は既存車両にも順次反映されている。

 2018,03,18 渋 谷
 元々01系は38本の陣容であり既に2016年には38本が落成していたが、ホームドア使用開始に伴う運用増に対応するため2017年には更に2編成が追加増備された。この2編成は上野〜浅草間開業90周年を記念した特別仕様車として製造された。外装デザインはより初代1000形に近づけたものとなり、ウィンドシル・ウィンドヘッダーがラッピングで表現され、

 2018,03,18 渋 谷