01系
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 1983年登場。銀座線の車両体質改善と同線のイメージアップを目的に投入された車両で、以降他線に導入される「0x系シリーズ」の嚆矢となる車両である。従来車と同じくアルミ合金製であるが、製造工法を変更したことでコスト削減が図られている。また前面のデザインは従来車と大きく変わっており、大型窓と黒い窓枠から一体感を持たせたものとなった。また前照灯・尾灯を一体化させたライトを横向きに配置し、総じて近代的な姿となった。同車を皮切りに、以降1990年代まで他社においても同様デザインの車両が製造されており、エポックメーカーといっても過言ではない。車内はロングシートで暖色系にまとめられており、また当時としては珍しく扉鴨居部にマップ式の案内表示器を設置し、更にドアチャイムも設けられている。側扉のドアエンジンは静粛性が増したものとなり、また保守の観点から扉鴨居部に取り付けられている。制御方式はチョッパ制御方式が採用されたが、GTOサイリスタを用いた高周波分巻チョッパ制御方式となり、16m車両である01系に実装できるよう装置の小型化がなされている。また通常は異種併結を前提としないことから電気指令式ブレーキも採用され、これらの結果走行性能は従来車を大幅に凌駕している。量産先行車が1983年に落成し、翌年の量産車と同時に営業運転を始める計画であったが、各種試験の後、前倒しで同年の終夜運転より営業運転を開始している。この後斬新なデザインと設備、車両性能が評価され、1985年にはローレル賞を受賞している。以降1993年までに6連37本が製造されて同年までに2000形を始めとする旧型車を一掃した。更に溜池山王駅開業にあわせ1997年に更に1本が増備され、現在では6連38本の陣容となっている。尚、増備の段階で、冷暖房装置の設置(未設置車は冷房のみ後付け)、自動放送装置の設置、前面表示器のLED化、制御方式の変更などのマイナーチェンジも生じている。1993年の旧型車引退後、銀座線は01系の独擅場であり、長年にわたって銀座線の主力車両として使用されているが、初期車製造から30年近くが経ち、更新時期を迎えた結果銀座線は新型車両の導入によって01系を置き換えることが決まり、2013年以降順次置き換えられていくこととなった。2017年3月に最後の1本が引退したことで、東京メトロからは01系は完全に撤退した。尚、置き換えられた車両の一部は熊本電鉄に譲渡されており、2015年3月より営業運転を始めている。

 2012,08,04 渋 谷


■Variation
 1983年、最初に落成した試作車。当時としては珍しい車外スピーカーを設置しているが、試作車のみ側窓の上に取り付けられている。この編成は現在、編成を3両に短縮の上中野検車区の訓練車を兼ねて動態保存されている。

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 1990年に落成した2次車からは当初より冷暖房装置を搭載し、銀座線初の冷暖房車両となった。それまでの非冷房車ではトンネル内の冷風(当時はトンネル内が冷房化されていた)を取り込む通風口が設置されていたが、冷房車ではその必要がなくなった事から車外スピーカーを除いてなくなっている。また車内の座席がバケットタイプのものへと変更された他、新製当時より自動放送装置が搭載されている。

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 1992年に落成した4次車からは前面の表示器がLED化された他、車内に車椅子スペースが設けられる等よりバリアフリーに対応した車両となった。このグループまで制御方式は高周波分巻チョッパ制御方式が採用されている。

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 1993年、最後まで残った2000形を置き換える為に製造された37編成と1997年の列車増発用に製造された38編成のみ、IGBT-VVVFインバーター制御方式が採用されている。これら2本の一部は次世代車両開発への試験車となることが多く、現在も永久磁石同期電動機や炭化ケイ素を用いたインバーター装置が搭載された車両が存在する。また38編成では蛍光灯のLED化がなされ、後に1000系へと反映されている。

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