16000系
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 2010年登場。製造から40年近く経った6000系の置き換えを目的に投入された車両である。6000系以来となるアルミ製車体であるが、こちらはダブルスキン鋼体を採用し、更に車体強度の向上がなされ、安定走行や事故対策がよりなされたものとなっている。デザインはE6系などを手掛けた奥山清行氏によって監修されている。16000系で最大の特徴は駆動装置にあり、これに02系B更新車と同じく永久磁石同期電動機を搭載することによって、10000系に比して1割の消費電力量削減を実現している。この電動機の採用により、走行時には独特な音を発するのが特徴である。6000系に比して60mm床面が低くなっており、ホームとの段差軽減を実現、バリアフリーの向上に寄与している。車内は従来の車両とは異なり床やモケットが紺色となっている他、袖仕切り及び網棚部に強化ガラスを採用しているため開放感のある車内を実現している。扉鴨居部のLCDは17インチのものが搭載されており、8000系更新車と同様表示方法が変更されており、より滑らかな表示が実現している。また乗務員室には東京メトロでは初めてグラスコクピットが採用され、機器類が全てデジタル化されている。1次車となる10連5本は貫通扉が中央にあるが、2次車以降は貫通扉の位置が左側にずれており、15000系等と近い印象を持つようになった。2012年までに10連16本が製造され、同数の6000系(特にチョッパ制御方式のまま存置されている車両)を置き換えている。尚、2011年にはローレル賞を受賞しており、東京メトロの今後の車両方針を位置付けた車両と言っても過言ではない。2015年からは外観・内装の他、SIV等機器類の仕様を変更した4次車の製造・投入が始まり、VVVFインバーター制御方式の6000系や06系をも置き換えている。16000系は2017年度までに10連37本の陣容となり、6000系も翌年に撤退したことから千代田線(本線)における東京メトロ車両は、全て16000系に統一された。

 2017,09,18 登 戸


■Variation
 ローレル賞受賞ヘッドマークを掲げた16000系。受賞した2011年よりしばらく殆どの編成に取り付けられていた。

 2012,01,01 金 町
 第6編成以降は貫通扉の位置が向かって左側にずれ、左右非対称の姿となった。これにより種別・行き先表示が一体化されている。11本がこの姿となっているが、このうち第12編成までは川崎重工業、以降の編成は日立製作所で製造されている。

 2016,06,18 経 堂
 2015年に営業運転を開始した4次車以降では更にマイナーチェンジが施されている。外観デザインは2・3次車に準じたものだが、帯色が変わっており、白色の代わりに黄帯が巻かれている。また前照灯は当初よりLEDが採用されている。同グループ最大の特徴として、SIVの「並列同期/休止運転」機能の導入があげられ、これにより低負荷時には1台のSIVで電源制御を行えるようになった。この他リアクトルに銅コイルが採用され、これら新機軸により従来の16000系に比べて消費電力量を削減するに至っている。基本的な内装は既存の車両に準じているが、フリースペースが増設され、1両に1か所設けられた。このグループは2017年までに21本が製造された。

 2017,09,18 登 戸
2019/09/04