1990年登場。従来車の更新を目的に製造された、7500形以来実に28年振り、また荒川線存続決定後は初めてとなる新形式車両である。従来車とは大きく異なるデザインとなっており、前面は大型曲面ガラスが取り入れられ、側面窓も連続大型窓となる等、軽快な印象となった。塗装はオフホワイトをベースに、腰部に濃淡グリーンの帯が配されている。性能は従来の車両よりも大きく向上しており、カルダン駆動方式を久々に採用している他都電の車両では初めてGTO-VVVFインバーター制御方式を採用している。最初に製造された1両は登場当初在来車両と異なるマスコン配置を採用しており、監視モニターも試験的に取り付けられていたが、後に在来車両と同じように改造されている。因みに最初の1両は前面デザインが他車と異なるため、現在でも容易に見分けがつく。車内は車両により異なっており、初期2両は優先席が固定クロスシート、その他がロングシートというセミクロスシート配置だが、後期3両は全ての座席が固定クロスシートとなっている。いずれも製造時より自動放送装置や車内案内表示器を備えており、サービスレベルの向上が図られていると共に、これらは他形式にも波及していくこととなった。8500形は1993年までに5両が製造され、今後の増備も計画されたものの、都の財政問題などもあって以後の増備はされなかった。現在は7000形や8800形に混じり、1両もかけることなく荒川線で活躍している。尚、現在は行き先表示器が全車両ともLED化されている他パンタグラフもシングルアーム式に換装されている。更に2014年からは制御装置の換装が行われ、施行車は8800形と同じくIGBT-VVVFインバーター制御方式に改められている。 2008,04,07 熊野前 |
■Variation |