3000系
トップページ鉄道写真図鑑長野電鉄>3000系
関連リンク:東京地下鉄03系北陸鉄道03系熊本電鉄03形
 製造から50年以上経過し老朽化が進む3500系・3600系の置き換えを目的に、2020年以降に導入された車両である。従来導入していた8500系ではなく、こちらは東京メトロ03系が種車となっており、置き換える3500系・3600系と同じく日比谷線で用いられていた車両である。編成は3両に短縮されており、長野方制御車(3010形)が電装化されたことで2M1Tの構成となっている。電装化された制御車にはCPが新設された他、廃車となった他車よりSIVが移設されている。また、信州中野〜湯田中間にも入線可能なよう抑速ブレーキを備えた他、都市型ワンマン運転に対応するための改造も施されており、この関係で乗務員室内にバックミラーが追設されている。なお、03系の特徴の一つであったモニタ装置は撤去されている。種車となった編成は製造当初は高周波分巻チョッパ制御方式であったが、東京メトロ時代にB修繕が施工されてIGBT-VVVFインバーター制御方式に改められており、長野電鉄でも引き続きIGBT-VVVFインバーター制御方式となっている。これにより、長野電鉄では初めてのVVVFインバーター制御車両となった。外装は東京メトロ時代から大きな変化はないが、前頭部から乗務員室付近の帯色が灰色から赤色に変えられ、アクセントとなっている。また、前面には排障器が新設された他、各車両とも片面1か所ずつ扉開閉用の押しボタンが新設された。行き先表示器は東京メトロ時代は方向幕であったが、これはフルカラーLED(長野電鉄では初導入)に改められている。車内は東京メトロ時代と大きな変化はなく、熊本電鉄とは異なり扉鴨居部の車内案内表示器も、長野電鉄仕様に改修のうえで継続使用されている。なお、車内照明はLED化された他、寒冷地を走行することからドアレールヒーターが増設されている。3000系は2020年5月より営業運転を開始した(ただし本格的な営業運転は6月から)。2022年までに3連5本の増備が計画されており、3500系・3600系を一掃する予定である。

 2020,09,09 須 坂


2020/09/10