2011年登場。従来常磐線の特急に使用されてきた651系・E653系を置き換えるために製造された交直流特急型車両である。アルミ製車体はE259系に準じているが、交直流車であるため車高はE653系にあわせられている他、クラッシャブルゾーンを設けた非貫通構造となっている。車体色は651系譲りとなる白を基調とし、窓下部に紅梅色のラインを配することで、沿線で有名な梅の花をイメージしたものとなっている。機器類はE531系に準じるが、機器類の二重化がなされており万一の故障の際にも走行できるようになっている。編成は651系・E653系が7連と4連に編成が分けられているのに対しこちらは全て10両固定となり、5号車にはE653系になかったグリーン車を設けている。E259系同様制御車とグリーン車にフルアクティブサスペンションを搭載し、また全車両に車体間ダンパを設ける事により編成全体において乗り心地向上が図られている。車内は普通車は960mm、グリーン車は1160mmピッチで座席が展開し、E5系同様全座席にピローを設置することで、内装面においても快適性の向上を図っている。またグリーン車には電動車椅子対応の大型トイレが設けられ、更にバリアフリーも向上している。更に各座席にコンセントを配置し、WiMAXを用いたブロードバンド環境を構築することにより、車内での高速インターネット通信も行えるようになっている。E657系は2012年3月のダイヤ改正で一部の「スーパーひたち」「フレッシュひたち」にて営業運転を開始し、2013年3月までに総勢10連16本が落成して全ての在来車を置き換えた。後に1往復に651系の運用が復活したものの、2014年度には上野東京ラインの開業に先駆けて更に1本が増備され、2015年3月のダイヤ改正では再び常磐線特急の全列車が本系列になると共に愛称が「ひたち」「ときわ」に改称され、新しい着席サービスが始められている。この改正では半数以上の特急が品川まで乗り入れるようになり、東海道線区間でもその姿を見ることができるようになった。2020年3月には常磐線全線復旧に際し特急「ひたち」のうち3往復が仙台まで乗り入れるようになり、それに備えるため2019年にも10連2本が増備されている。これにより、現在は10連19本の陣容となっている。
2019,04,28 我孫子 |
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