1988年登場。陳腐化の進んでいた485系を置き換える為に製造された、JR東日本では初めての特急型車両である。初の特急型車両と言う事もあり、内装・外装共にフルモデルチェンジされている。白を基調としたスマートな外観とLEDを用いた尾灯併用の愛称表示器はそれまでの車両には全く見られないものであり、その外観から登場時は「タキシードボディ」と称された。尚、車両の性能は211系がベースとなっており、回生制動併用の界磁添加励磁制御となったが回生制動の採用は交直流両用車としては初のことである。また最高速度は130km/hとなり、常磐線で初めての130km/h運転を実現した。本形式では時間帯により増解結がなされるようになり、連結器は自動連結器として連結作業の省力化を図っている。尚、651系は常磐線への使用に特化しており、交流区間は50Hzしか対応しておらず耐雪構造にもなっていない。車内は全車両フリーストップリクライニングシートとなり485系に比べて大幅なアコモデーションの向上がなされている。またグリーン車は3列座席になっており、当初は衛星テレビも設けられるほど豪華な内装となっていた(ただし1次車の未は製造当初は準備工事)。尚、サービス電源は従来通りMGであり、デッドセクション走行時は車内照明が消えるようになっている。7連9本、4連9本が製造され、1989年3月より特急「スーパーひたち」として営業運転を開始した。途中2000年以降にリニューアル工事がなされつつ、長年に渡り常磐線の主力車両として活躍してきたが、2012年に後継のE657系が運用に入る事となり、2013年3月のダイヤ改正を以て本形式は常磐線の運用を離れた。しかし2013年9月よりE657系が順次改造入場することになったことから、1往復ながら「フレッシュひたち」の運用に復活している。余剰となった編成に関しては一旦疎開された後、各工場で改造が施され1000番台化されて高崎線特急に転用された車両の他、廃車となった編成も存在する。基本編成は2019年までに消滅し、以降は付属編成2本が0番台として残された。この時点で残存した付属編成は2017年からいわき〜富岡間(当初は竜田まで)の普通列車の一部に充当されていたが、2020年3月の常磐線全復旧と同時にE531系に置き換えられて運用を離脱し、そのまま廃車されている。これを以て0番台は区分消滅となり、以降は1000番台のみ残ることとなった。 2007,03,25 名 取 |
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