651系伊豆クレイル
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651系0番台1000番台・伊豆クレイル
 伊豆クレイルは東伊豆エリアにおける新たな観光列車として2016年に導入されたものである。元は2015年のダイヤ改正で運用を離脱していた651系1000番台のOM301編成(4連)で、651系では初のジョイフルトレインとなる。列車愛称の「クレイル」は「大人に適した列車」を意味する造語であり、「伊豆の景色を眺めながら『食』と『お酒』、『会話』を楽しむ」というコンセプトの大人向けの観光車両に仕上がっている。外装は「タキシードボディ」と称された種車の面影を残しつつ、河津桜をイメージしたピンクゴールド基調となり、下部には「桜」「海風」「さざ波」をかたどった模様が描かれている。愛称表示器の部分には「伊豆クレイル」のロゴマークがあしらわれている。内装は車両によって異なっており、伊豆急下田側先頭の1号車は海側が2人掛けの窓向きペアシート(上部の荷物棚は撤去)、山側が2人掛けボックス席となっている。2号車は全室にわたってラウンジとバーカウンターが設けられており、端部には大型ディスプレイとショーケースが設置されている。3号車は「リゾートしらかみ」にもみられるようなコンパートメントとなっており、すべて海側に設置されている。基本的に4人個室となっているが、車端部のみ車いす対応となっており、更にデッキ寄りには多目的室、デッキ部分には車いす対応トイレも新設されている。4号車は基本的に種車のリクライニングシートを活用し、モケットを緑・青のものに変更している。車端部には荷物置きが設けられ、反対側の座席のみボックス席扱いとされ、大型テーブルが追設された。この他、各号車のデッキは基本的に木目調の化粧板が、サニタリースペースは花柄模様の壁となり、種車とは印象を異にしている。因みに1・3・4号車はいずれもグリーン車の扱いだが、1・3号車はびゅう商品専用で一般販売はされていない(専用の料理等が提供される)。「伊豆クレイル」は、2016年7月より小田原〜伊豆急下田間を土休日中心に1往復する快速として運転を開始した。なお、営業運転に先立ち大宮車両センターから国府津車両センターに所属区が変更されている。前述のとおり通常は小田原〜伊豆急下田間の走行だが、時期により横浜発となったこともあった。元々製造から30年程経過していることもあり、2020年6月に運用を終了する予定だったが、繰り上げて運用を離脱している。

 2018,04,21 熱 海
2020/05/31