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2012年のダイヤ改正以降E657系に置き換えられて余剰となった651系のうち一部は、2014年3月のダイヤ改正より特急「草津」「あかぎ」系統に転用されることになり、同系統の列車に充当されていた185系を置き換えることとなった。これに際し、2013年より転用改造が施工されることとなり、施工車は1000番台として区分されることになった。基本的な外観は大きな変化はなく、界磁添加励磁制御方式を採用している制御機器などの走行機器類も基本的に改造前のものを活用しているが、転用先が全区間直流区間であることから、交流機器を使用停止し直流専用車となった点が最大の特徴となっている。また、屋根上の交流機器は一部撤去されており、集電装置はシングルアームパンタグラフに換装されている。また、既存車両との識別のため、窓下にはオレンジ色のラインが配されている。車内は普通車が970mmピッチの4列リクライニングシート、グリーン車が1160mmピッチの3列リクライニングシートであり、0番台時代と変わっていない。尚、車端鴨居部に設置されているLED式の車内案内表示器は、「あかぎ」「草津」等の仕様に合わせてそのまま活用されている。因みに行き先表示器は方向幕を採用しているが、0番台の表示がJR独自のものであったのに対し、こちらは185系に合わせ、国鉄調の方向幕が取り入れられている。他方正面の愛称表示は185系のものを基調にしつつも独自のものとなっている。651系1000番台は基本編成の7連が6本、付属編成の4連が3本という陣容となり、前述のとおり2014年3月のダイヤ改正から特急「あかぎ」「草津」また新設された特急「スワローあかぎ」への充当を開始し、従来大宮区の185系7連で運用していた列車を全て置き換えている。北関東方面への特急列車の新たな主力車両となると同時に、再び特急運用として上野駅にも姿を見せることとなった。尚、当初は4連の付属編成をつなげた11連での定期運用も存在したが、2015年3月のダイヤ改正ではこれがなくなっている。この際余剰となった付属編成のうち1本は観光列車「伊豆クレイル」に改造されており、2016年7月より小田原〜伊豆急下田間で営業運転についている。2018年には更に0番台からの改造で基本編成が1本増加し、現在は7連7本の陣容となっている。
2014,03,29 西川口 |