2009年登場。翌年に控えた成田スカイアクセス線開通を前に、同線への対抗手段としてそれまで「成田エクスプレス」に使用されていた253系を置き換える事となり、その置き換え用に製造された特急型車両である。253系が普通鋼製であるのに対しこちらはアルミ製となった他、分割併合を可能としながら高運転台としたため、E351系の貫通型先頭車と似たような印象を受ける。イメージカラーは253系と変わらず赤・白・黒の3色であり、253系で築き上げた空港連絡特急のイメージをそのまま引き継いでいる。E259系は3両編成は製造されず全てが6両編成であり、成田空港方の先頭車がグリーン車、残りが普通車となっている。いずれも黒いモケットが特徴のリクライニングシート4列座席となっている他、床材がモノトーン調の市松模様となり、全体的にはシンプルなデザインに整えられている(尚、グリーン車座席は革張りであるのに対し普通車座席は通常のモケット張りで、上部分が赤くなっている点がアクセントとなっている。また、グリーン車のみ化粧板が木目調となっている)。床面を低くしてバリアフリーを向上させた他、荷物スペースにはダイヤルロック式のカギを設置、天井には液晶の案内表示器を多く設置し、どの座席からも案内表示が読み取れるように配慮されている等サービスの向上が図られている。更に乗り心地向上の為に、JR東日本の在来線車両としては初めて車体間にフルアクティブサスペンションが設置されている。性能はE233系等最新型の車両に準じており、列車情報管理システムである「TIMS」も採用。また、走行機器等を二重化することで故障時でも安定した走行が可能となっている。2010年までに6連22本が製造され、特急「成田エクスプレス」の運用を全て置き換えた。2010年に営業運転が開始された京成電鉄のAE形同様、日本の表玄関へのアクセス輸送手段として期待がかかる。更に2012年には臨時特急「マリンエクスプレス踊り子」として、東海道線・伊東線・伊豆急行でも営業運転を行うこととなった他、2014年から2019年までは中央線を経由し富士急行線に直通し河口湖まで足を延ばす運用にも就くなど、253系では通常見られなかった他線区での活躍もみられるようになった。尚、本形式は2010年にブルーリボン賞を受賞している。 2011,09,30 市 川 |
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