E131系500・580番台
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E131系0・80番台・500・580番台・600・680番台1000・1080番台
 2021年登場。相模線の電化以来使用されていた205系500番台の置き換えを目的に投入された車両である。相模線は電化以来4両が基本編成となっており、本車両もそれを踏襲し、4両で1編成を組む。このため、E131系としては初となる中間車(付随車サハE131形、電動車のモハE130形)が製造されている。0番台に引き続き総合車両製作所新津事業所で製造されており、同社の手掛けるステンレス車体「sustina」が採用されている。前面は黒を基調としつつ相模湾、湘南の海をイメージして波しぶきをイメージした水色と白色の水玉模様があしらわれたデザインとなっている。また、前面の外周部は青色に着色されており、これは0番台には見られない特徴となっている。側面に配された帯色は205系500番台の外装を更に濃くした色合いの、濃淡2色の青色となった。制御方式は0番台と同様SiC-VVVFインバーター制御方式で、全閉式主電動機や車両情報管理装置等も0番台と同等である。相模線は元々ワンマン運転を行っていない路線であったが、本番台も0番台と同じく当初よりワンマン運転にも対応し、車体側面に乗降確認用のカメラが搭載されており、更に運転台上部にはカメラ用のモニターが取り付けられている。なお、基本的に増結しての走行は行わないため、自動連結器は設けられていない。車内はオールロングシートとなっており、座席モケットは外装の帯色と同様青系で統一されている。相模線の車両としては初めて車いす対応のスペースや車内案内表示器が搭載されており、車椅子スペースは各車車端部に優先席と併せて設置された。車内案内表示器は17インチの液晶表示器が扉鴨居部に千鳥配置されている。車内照明は全てLED化されている。走行が基本的に相模線に限られることから、房総地区用の0番台や栃木向けの600番台と異なりトイレは設けられていない。本番台は2021年7月より順次落成し、11月から営業運転を開始した。最終的には4連12本の陣容となる予定で、その時点で205系を全て一掃する。最終増備の2本は線路設備モニタリングシステムが製造時より搭載され、番台も580番台に区分される予定である。営業運転開始時点では横浜線を経由し八王子までの直通運転も行われている(更に、行き先表示器では八王子行きのみ駅ナンバリング表示に対応している)が、2022年3月のダイヤ改正以降は相模線の全列車で本車両によるワンマン運転が行われることとなり、それに関連して横浜線への乗り入れは取りやめられるため、本車両の横浜線直通は短期間で見納めとなる見込みである。

 2021,12,16 厚 木


2021/12/17