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1990年登場。国鉄時代から継承した車両の老朽置き換えと地方線区における速度向上等を目的として製造された一般型気動車の一形式である。キハ100形は特にローカル線向けの車両で、全長16m級の車体となっている(後述の200番台のみ異なる)。車体は普通鋼製ながら、軽量化と強度維持の両立が図られた車体となっている。軽量化の具体例としては、側面腰部に切り欠きが入っている点と、一部を除き側扉にプラグドアを採用し、側窓を固定窓とすることで側板の厚みを低減した点が挙げられる。側扉は前後2か所に配置されており、ワンマン運転も当初より考慮されている。塗装は「ペリーベールグリーン」と称される白色をベースに、側扉や腰部等に「ダークライムグリーン」と称される塗色が採用されている。特に側面の切り欠き部分を「ダークライムグリーン」に塗装することにより、切り欠きが目立たないように工夫されている。走行機関は機関出力330PSの機関が1基搭載され、2軸駆動方式が採用されている。またブレーキには電気指令式ブレーキが採用されており、山岳線区での運用も考慮し抑速ブレーキも備えている。このブレーキ方式の採用により、キハ100形系列同士での併結はできるが、在来の気動車とはブレーキ方式が異なるため併結できない。なお、複数両を組んで走行すること自体は多いため、当初より自動連結器を備えている。車内はセミクロスシートで、ボックスシートは全て4人掛けとなっている。ワンマン運転に対応するため運転台は半室構造となっており、運賃箱等のワンマン運転対応機器類を運転台横に配している。端部には和式トイレを備えているが、このトイレは近年洋式化が進んでいる。当初より冷暖房装置を備えるが、本形式導入前は非冷房車が大半を占めたため、車両冷房化によるサービス向上にも寄与している。キハ100形はまず1990年に量産先行車4両が製造されたが、この4両は当初前面が黒く塗装され、トイレ部分にもダミー窓を有するなど特徴的な外観を有していた(黒塗装は後に他車にあわせられている)。以降1991年に量産車42両が製造されたが、こちらはダミー窓が配され、製造途中からは排障器の形状も変更されている。1993年には大湊線用に更に5両が追加製造されたが、この5両は同時期に製造された左沢線用のキハ101形と同様の設計変更がなされ、200番台に区分されている。側扉が通常の引き戸に変更された他、踏切事故対策で前面が強化された結果全長は17m級となっている。また当初より車内に車椅子スペースが設置された。このようにキハ100形は総勢51両の陣容となり、東日本大震災により4両が廃車された以外は現在も大船渡線、北上線、釜石線、山田線、大湊線(と直通する青い森鉄道)の各線で使用されている。なお、現在は2両が「Pokemon with you train」に、1両が「HIGH RAIL 1375」に改造されている。
2019,06,15 釜 石 |