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817系のうち1100番台は福北ゆたか線の車両転配による車両置き換え等を目的に2007年に製造された区分である。車体はそれまでの0番台、1000番台に準じており、アルミ無塗装ヘアライン仕上げとなっているが、こちらは前面・側面行き先表示器が既に製造されていたキハ220形200番台や813系1100番台と同様、バス用の大型LEDに改められて、更に側面表示器がある部分の側窓が高さが抑えられており、外観上の特徴となっている。これに伴い独立した種別表示器、路線名表示器は廃されているが、キハ220形や813系とは異なり、車体形状そのものは既存の817系にあわせられており、屋根上に表示器が突出した外観にはなっていない。走行機器類は基本的に1000番台に準じているが、コンプレッサーが従来のレシプロ式から低騒音のスクロール式に変更されている。車内は引き続き座席に白木、本革を用いた転換クロスシートが展開する。本番台では新たに車両間の貫通扉が設けられた他、つり革の増設や座席の部分改良も図られている。なお、本番台が導入された福北ゆたか線では2006年より所謂「都市型ワンマン運転」が行われており、車内収受式ではなくなっていたことから、運賃箱等の車内収受式ワンマン運転用の装備は施されず、準備工事にとどまっている。1100番台は2007年中に2連4本が導入され、同数の817系1000番台が熊本、鹿児島に転出した。本番台の導入以降しばらく817系は増備されず、2012年に最増備された際は2000番台に移行したことから、本番台は4本のままの陣容であり、817系では少数派となっている。現在まで直方に配置され、福北ゆたか線で用いられている。
2013,03,18 吉 塚 |