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313系のうち8000番台は中央線名古屋口に設定されたライナー列車「セントラルライナー」に充当する目的で製造された番台区分であり、1999年に登場した。同時期に製造された1500番台と同様3両で1編成を組み、中間車を0.5Mとすることで編成内でのMT比を1:1としており、制御方式や走行性能も同一である。外装は他の313系と異なっており、前頭部も銀色を基調としている他、窓下のみならず窓周りまでオレンジ色を多用したデザインとなっている。側窓の寸法は他の番台と同一だが、窓枠が扉間2か所となっている。また、有料ライナーに使用されることから種別・行き先表示器の他に号車・座席種別の表示器も備え付けられている。車内は車端部を除き転換クロスシートだが、こちらは赤系のモケットとなっている。扉横の座席も転換可能な他、シートピッチが910㎜に拡大されている。車端部は373系の車端部に近いテーブル付きのボックスシートとなった。デッキは設けられていないが、大型のパーテーションが設けられ出入口部分と仕切られている他、ドア横には半自動扉扱い時の扉開閉用押しボタンが設置されている。また車内案内表示器は扉鴨居部ではなく、枕木に並行する形で車内の中ほどに設置されている他、他番台にはない号車表示・座席種別表示器が併設されている。カーテンはロールカーテンではなく横引タイプのプリーツカーテンが採用されている。更に網棚は他番台の金属製ではなく特急型車両で見られるような樹脂製となっている。なお、「セントラルライナー」での運用時は中間扉は締め切られていた。本番台は当初3連4本が製造され、1999年12月のダイヤ改正から「セントラルライナー」として運用を開始した他、合間で特別料金不要の普通や快速にも充当された。当初は好評であり、車両不足が生じたことから2001年にも増備されており、本番台は3連6本の陣容となった。この増備車は転落防止幌が搭載されたが、JR東海の在来線車両では初の採用であった。「セントラルライナー」では2007年から313系では最速となる130km/hでの運転が行われていたが、2013年のダイヤ改正で同列車が廃止後は中央本線の普通・快速での使用に転じ、130km/hでの運転もなくなっている。しばらくはそのまま推移したが、2022年のダイヤ改正に際し全編成が静岡に転じ、静岡地区の東海道本線での運用が開始された。以来、同地区での活躍が続いている。 2008,08,13 恵 那 |
