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1999年登場。国鉄から継承した車両、とりわけ103系や165系の置き換えを目的に製造された車両で,
JR東海の近郊電車としては10年ぶりの新形式である。このうち、3000番台はローカル線区でのワンマン運転に対応した番台区分で、1M1Tの2両で1編成を組む。制御方式、走行性能は同時期に投入された他の313系と同一ながら、こちらは閑散区間での回生失効を防ぐため、回生ブレーキの他発電ブレーキも搭載しており、ブレーキチョッパ装置や抵抗器を備えている。また、当初より半自動扉開閉用の押しボタンが設置されている他、ワンマン運転時に締め切りとなる扉があることから、それを示す表示器が扉横に設置されている。車内はセミクロスシートで、扉横付近及び制御電動車(クモハ313形)の車端部はロングシート、それ以外はシートピッチ1580oのボックスシートとなっている。シートモケットは他番台と異なりエメラルドグリーン(優先席は当初灰色、のちにオレンジ)である。トイレは制御車(クハ312形)端部に設けられており、車椅子対応の洋式トイレとなっている。トイレ横は3人掛けのボックスシートとなっている。当初よりワンマン運転に対応しており、整理券発行機や運賃箱等の必要な機器類を搭載している。運賃表示器とは別に車内案内表示器も完備し、各扉の上部に配置されている。この3000番台は1999年5月から営業運転を開始した。1999年中に2連28本が製造され、当初は静岡と神領にそれぞれ配置され、前者は御殿場線や身延線、後者は中央本線中津川以東や関西本線、美濃赤坂支線等で運用され、各線でのワンマン化に貢献した。当初パンタグラフは1基のみの搭載であったが、2005年以降に増設され、ダブルパンタグラフとなっている。2011年以降は119系の置き換えを目的に神領車両区所属車が大垣に転属し、中央本線・関西本線から撤退すると共に新たに飯田線で運用されるようになった。この際、運賃表示器が液晶表示器に換装されている。
2008,03,15 亀 山 |