113系300・5300番台
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113系700・2700番台G1500番台・5300番台・JR四国車
 1996年の山陰本線園部〜綾部間電化開業に伴い、同区間及び京都〜園部間の増結に使用する目的で、113系0番台新製冷房グループのモハユニットを種車に先頭車化改造・ワンマン運転対応を施したグループである。この時の種車はすべて100の位の値が3で占められていたことから、300番台で新規に振りなおすこととなり、300番台に区分された。先頭車化改造に際しては、113系800番台等の廃車発生品が流用されている。当初の塗装は湘南色をベースとしながらも色の境目に白線が入るというもので、他の地区では見られない独自塗装となっていた。このグループの最大の特徴は、ワンマン化対応工事とそれに伴う前位側扉の移設にある。車両収受式のワンマン運転に対応するため、運賃箱や整理券発行機等のワンマン運転用機器が増設されているが、乗務員室と運賃箱、乗降用扉をより近づけるため、本来の位置よりも乗務員室側に扉が移設されることとなった。その際、新たに戸袋窓が設けられているが、既存の戸袋窓もそのまま残されているため、戸袋窓が2つ連続するという特徴的な窓配置となった。なお、車内は既存のボックスシートのままで変化はないが、クモハ112形にはトイレが増設されている。当初は2連9本の陣容となる計画であったが、阪神淡路大震災に伴う車両転配により不足分を113系800番台改造の5800番台で補ったことから2連6本が改造されたにとどまり、当初計画されていた番号の一部は欠番となっている。1996年には全車が増圧工事を始めとする高速化改造を施され、番号が+5000とされて5300番台となった。前述の電化開業以降は全編成とも福知山電車区に配置され、山陰本線の京都〜城崎間で普通・快速に充当された。1999年以降2本が体質改善40N工事を施工され、雨樋の埋め込みや側窓の更新、増設戸袋窓の撤去、更新色への塗装変更等がなされたが、それ以外の車両には波及せず現在に至っている。223系投入後も全編成福知山に残存し、山陰本線綾部〜城崎温泉間、舞鶴線及び京都丹後鉄道宮福線で活躍している。2012年以降地域統一色(抹茶色)への塗り替えが進み、現在は全編成とも塗り替えられている。

 2015,05,05 福知山