1992年登場。それまでの養老線は非冷房・釣り掛け駆動の旧型車両で占められていたが、同線の体質改善を図るにあたって、本線系統で余剰となった高性能・冷房車を養老線仕様に改めた上で養老線に投入し、それによって旧型車を順次置き換えていくこととなった。その際、最初に導入されたのが620系である。600系・610系が複数形式を種車としていたのに対し、こちらは南大阪線用の6000系のみが種車となっている。また、全編成ともク520形-サ560形-モ620形という3連を組成している。元々狭軌線用の車両である為台車は旧来のものを使用しているが、サ560形に関しては元々電動車であったものから電装解除を行っている。因みに付随車化に際してパンタグラフの移設は行わず、付随車化した現在もそのままの位置で使用している(ただし元は両側につけられていたものは片側のみ撤去している)。尚、600系で3連を組む編成にはトイレが設置されているが、こちらはその設置はない。この他譲渡に際しては車外スピーカーの増設等が行われ、またまた1994年9月のワンマン運転開始に合わせ、ワンマン運転用の装備も備えられている。1994年までに3連4本が改造された後、2001年にク530形(610系の増結車)を置き換える目的で更に1本増備された。その1本のみ種車が6020系となっており、625系と区分けされることもある。尚、6000系から改造されたグループでは2004年に1本が廃車されており、養老鉄道には6000系から改造されたグループが3本、6020系から改造されたグループが1本の計4本が貸与された。養老鉄道移籍後にB更新の施工が開始され、施行車は化粧板や床、モケット等の張り替えがなされて車内の印象が変わっている。620系は3連編成では最も本数が多く、主力車両の一つとして活躍している。尚、養老鉄道の車両は2014年3月まで近鉄の所有となっていたが、現在はその所有も養老鉄道に移管されている。 2012,12,23 揖 斐 |
■Variation |