A417系
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 阿武隈急行では福島口における通勤輸送を考慮し、ラッシュ時には8100系における4両運転を行っていた行っていたが、4両編成では輸送力過多、2両編成では輸送力不足となる運用もあったこと、また8100系は乗務員室背後の扉が片開きで乗降に支障を生じることがあったことなどから、両開き1扉を有すJR東日本の中古車両の譲渡を受け、阿武隈急行の車両として使用することとした。そのような背景から、2007年に廃車となった417系3両を譲り受け、翌年以降に使用を開始した車両がA417系である。417系は1978年に製造された交直流近郊型車両(ただし後に交流側に固定)であり、以降に製造された717系とは異なり足回りも含めて新製されている他、押しボタン式半自動扉も追設されていたことから白羽の矢が立ち第1編成が譲渡されている。譲渡に際しては8100系に準じた塗装への変更や方向幕の交換がなされているが、それ以外の点はJR時代と殆ど変わらず内装に関してもレイアウトを始めモケットまでJR時代のままとなっている。尚、元々417系は福島方に制御車が設置されていたが、8100系に合わせるべく方向転換を施しており、また福島方からAM417-1、AM417-2、AT418という車番に改番されている。A417系は2008年10月から営業運転を開始しており、基本的にラッシュ時における福島〜富野間の区間運転を中心に使用されるが、団体臨時運用等で古巣のJR東日本に乗り入れ仙台まで足を延ばすこともあった。現在JR東日本からは417系が車籍のない訓練車編成を除いて消滅していることから、このA417系が営業運転上を走行できる唯一の417系の生き残りであり、貴重な存在となっていたが、2016年3月のダイヤ改正で定期運用を離脱し、同年5月のさよなら運転を以て営業運転を退いている。

 2013,10,19 新 田〜梁 川