417系
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 客車列車が主体だった地方線区の電車化を図るべく1978年に登場。地方線区の実情にあわせ、ステップ付き両開き2つ扉で且つセミクロスシートであると言う、キハ47形に通ずる車体設計となった。寒冷地方での使用を前提としたことから耐寒構造となっており、車内には雪切室が設けられた。同じく寒冷地での使用を前提に扉は当初から半自動式であったが、1996年に押しボタン式に改造されている。また、山岳線区での使用を見越して抑速ブレーキ・耐雪ブレーキも装備されている。更に乗り心地向上を図るべく、コイルバネ台車が主体であった当時の近郊型車両では珍しく空気バネ台車が採用されている。尚、制御方式に関しては旧来通りの抵抗制御方式を堅持している。登場時の冷房化は見送られたが、準備工事はなされており国鉄民営化後に冷房化されている。3連5本の15両が日立製作所にて製造されて東北本線・仙山線用に投入されたが、国鉄の財政悪化の煽りを受けてその後は製造されずに終わった。汎用性を追求するために直流、交流50Hz、交流60Hzと3電圧に対応しているが、直流区間での走行は落成後の試運転と下松〜仙台間の回送時、交流60Hz区間での走行は落成直後の鹿児島本線での試運転のみに終わっている。仙台地区への配属後は交直流切り替えスイッチが交流側に固定され、そのため直流電化区間では走行が出来なくなった。登場時から東北本線を中心に活躍したが末期は専ら東北本線のみで使用され、2007年6月末をもってE721系に置き換えられて運用離脱した。その後は1本が阿武隈急行に譲渡され、1本が訓練センターの訓練車となった以外は解体された。尚、阿武隈急行に譲渡された車両はA417系と称し2016年まで使用された。

 2007,03,25 郡 山


■Variation
 ヘッドマークも誇らしげに快速「仙台シティラビット」に充当される417系。抑速ブレーキを持たない717系と異なり、こちらは東北本線の県境越えの運用へ日常的に投入されていた。

 2007,03,25 仙 台