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1997年登場。800系同様に元西武401系を改造した車両である。こちらは前面の改造が800系と比べて簡略化されており、800系と比べて前面は比較的原型をとどめている。それ故西武時代を偲ぶことが出来るが、近江鉄道における車両限界の観点から前面及び連結部分の角は削られている。また、それに伴い前面にあったステンレス製の帯もなくなった。制御方式は抵抗制御方式、駆動方式は中空軸平行カルダン駆動であり、この点は西武鉄道時代と同一だが、制動方式は電気指令式に改められており、運転台は大幅な改良が加えられている。車内はオールロングシートで
ワンマン運転用の機器が搭載されている他はあまり変化がない。この820系は800系よりも早く営業運転を開始したため、実質的には近江鉄道初の高性能車両ということができる。現在は2連2本の4両が在籍しており、800系に混じって全線で使用されている。820系への改造は簡略化に伴うコスト削減を狙ったものではあったが、前面窓が原形でヒーターが取り付けられていないことから冬季の運用に難があり、以降の車両導入は特別仕様の700系を除き800系で統一されている。尚、2009年からは一時期第1編成が運用を離れて休車状態となっていたことがあったが、2011年に運用復帰している。その際に塗装が扉まで塗装されている(当初の側扉はステンレス無塗装であった)。また現在は800系と同じく行き先表示器がLED化されており、登場時と比べて外観に変化を生じさせつつある。
2008,08,05 八日市 |