新2000系
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2000系:2000系・新2000系
 1988年登場。2000系のマイナーチェンジ車両である。2000系と同じく20m4扉車体で基本的には同車に準じているものの、こちらは3000系の意匠が反映されており、前面窓・表示器の周囲が黒く処理されているのが特徴で、またパノラミックウィンドウの形状も変更されている。側面のデザインも2000系に比べて変わっており、側窓は1段下降式のものに変更された他戸袋窓も復活、側扉形状も変更されている。また最初期に製造された車両を除いて当初よりスカートが付けられていた点も特徴である。走行機器類は2000系と同一であり、制御方式は一部を除き界磁チョッパ制御、回生ブレーキを併用した全電気指令式ブレーキを備え、抑速ブレーキが備わっていない点も2000系と同一である(この為2000系とは運用が共通化でき併結運転も行う)。尚、台車やコンプレッサーなど一部の機器に関しては、新2000系投入で余剰廃車となった701系の発生品も一部流用されている。当初は2000系同様新宿線系統に投入されたが、従来にない4連の編成も登場しており、2000系と合わせてより柔軟な編成を組成することができるようになった。1990年以降はそれまで殆どが3扉車であった池袋線にも順次投入され、同線においても主力車両の一翼を担うようになった。この新2000系は新宿線のラッシュ改善を目的に投入された2000系とは異なり西武鉄道の標準車両として位置付けられており、1992年までの4年間に314両もの大所帯に成長し、1990年代初頭の西武鉄道を代表する車両となっている。尚、短期間での大量増備のため、西武所沢工場だけでなく東急車輛でも製造が行われた。増備時期により、側扉の形状など一部の点で差異が生じている他、最終増備車のうち2両のみ、制御方式にGTO-VVVFインバーター制御方式が採用されている。一部の車両が後年種別・行き先表示器のLED化がなされた他、2008年からはリニューアル工事も開始されており、「黄色い電車」を代表する形式として各線で活躍している。2020年代に入るまでは西武鉄道では最も両数の多い車両ではあったが、近年は40000系の台頭に伴い廃車される編成も増えている。なお、廃車された車両のうち、2連を組んでいる編成の一部は2024年から近江鉄道に譲渡されている。西武鉄道の4扉車両では初の譲渡事例となった。

 2012,02,24 田 無


■Variation
 種別・行き先表示にLEDを用いている新2000系。新2000系のうち8両を組む編成は、一部を除いて後年になり表示器の換装がなされてLED化された。

 2011,12,24 田 無
 池袋線に所属している最終増備グループの2097Fは、車体こそ他の新2000系と同一ながら、2両がGTO-VVVFインバーター制御方式の長期試験車となっており、三菱製の制御器が搭載されている。同じくVVVFインバーター制御方式の試作車でありながら既に廃車された101系とは異なり、こちらはその後もそのままの姿で運用されていた。2016年に新2000系として最初に廃車され、クハ2098号車のカットモデルが丸善池袋店に保存された。

 2012,09,18 秋 津
 新2000系リニューアル施行車。2008年よりこのグループもリニューアル工事が始まっており、当時製造されていた30000系と同様のカラースキームとなり、卵型の袖仕切り・バケットシート等も採用されているが車内案内表示器は従来通りLEDのものとなった。また更新と同時に戸袋窓が廃され、更に種別・行き先表示器のフルカラーLED化や前面への車番貼り付け等も行われているが、この点は必ずしもリニューアルとは連動していない。今後新2000系は順次このリニューアルが施行されていく計画である。尚、このリニューアルは9000系の制御装置換装と同様東急車輛(現在のJ-TREC)で行われている。

 2019,05,11 石神井公園
 西武鉄道の前身の一つである武蔵野鉄道の創立から2022年で110周年を迎えたことを記念し、新2000系のうち2069Fがぶどう色に塗り替えのうえ「西武鉄道創立110周年記念トレイン」として運行されることになった。この塗装はかつての武蔵野鉄道を代表する「デハ5560形」のものを再現したものである。池袋線系統で運用される。

 2023,03,11 保 谷
 清瀬駅の開業100周年を記念したラッピングが施された2071F。正面部分のみではあるが、かつて在籍していた初代501系の塗り分けを再現したラッピングがなされている。

 2024,11,23 練 馬
2024/11/23