10000系 | |
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1993年登場。接客設備の陳腐化した初代特急車5000系の置き換えと、新宿線への特急新設を目的に導入された車両で、西武鉄道では2代目の特急型車両である。5000系が「レッドアロー」という愛称で親しまれたことから、こちらも「NRA(New Red Arrow)」の愛称を持ち、一部を除いた5000系同様日立製作所が製造を担当している。袖が絞られた車体は5000系譲りであるが、こちらはデザインが大きく変わっており、前頭部は曲面ガラスを用い、全体的に丸型となった高運転台構造で、前照灯・尾灯も丸型のものが採用されている。塗装も濃淡グレーをベースに赤いラインが配されたものとなっている。新型特急車両ではあるが、この10000系は走行機器類を101系や、置き換える5000系の廃車発生品から流用しているのが特徴である。その為制御方式は抵抗制御で、種車の抑速ブレーキもそのまま使用しており、5000系時代と走行性能は殆ど変わっていない。因みに機器流用の特急車と言う点では東武200系と類似している。車内はフリーストップ式のリクライニングシートが1070mmピッチで展開し、車内案内表示器や自動放送装置等、5000系にはなかったサービスが取り入れられている。尚、シートピッチは5000系に比べて100mm以上も増大している為、座席数を合わせる為に編成両数が7両へと増強されている。10000系は、先んじて新宿線に新設された特急「小江戸」として営業運転を開始し、1994年以降池袋線にも投入されて順次5000系を置き換えて行った。しばらくは7連11本の陣容であったが、2003年に完全新製の増備車1本が増備されており、現在は7連12本の陣容となっている。また増備車投入後従来車の更新が始まり、現在までに全て座席の改座やドアチャイム・空気清浄機の増設等がなされている。長らくの間特急「ちちぶ」「むさし」「小江戸」の全列車にこの10000系が使用されており、西武鉄道のフラッグシップとして活躍していたが、池袋線では2019年3月のダイヤ改正より001系の投入が開始されており、本系列は順次置き換えられることとなった。なお、廃車された車両のうち4両は富山地方鉄道に譲渡され、うち3両が2022年より同社20020形として再起している。 2012,02,24 秋 津 |
■Variation |