3150系・3300系
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 2004年登場。老朽化の進んでいた5500系や7000系等の、所謂「SR車」と呼ばれていたグループを置き換えるべく製造された車両であり、3700系・3100系に代わる標準車両である。4両編成のものが3300系、2両編成のものが3150系と区別されているが、両者とも登場時期は同じであり、基本的に差異はない。300系で実績のあるステンレス車体を本線系統では初めて採用し、スカーレット一色というイメージの強い名鉄においては異色の存在である。初期に製造された車両の車内は300系に準じた転換クロスシートとロングシートが別々に設けられたスタイルであったが、2007年度以降に製作された車両はオールロングシートとなり、更に製造年次によってドア付近の床の着色、車椅子スペース部の座席の有無、車内案内表示器など細かな差異が生じている。このような変化はあるものの新しい主力車両として増備が続き、現在では3300系が15本、3150系が22本の陣容となっており、途中新造が中断した時期を経つつ、2017年までの長期にわたり製造された。本線運用を中心に、一部線区を除く各線区において主力車両の一翼として使用されている。尚、3500系以降に製造された車両とは連結が可能であり、特に2両を組む3150系は2200系の増結用としても使用されている。因みに2015年には10年ぶりに3300系が増備されたが、こちらはオールロングシート、車内へのLCDの設置など更にマイナーチェンジが施されている。この編成は喜多山駅高架化工事に伴う運用増により、瀬戸線に導入されており、現在は唯一4000系以外の車両として注目を集めているが、高架化工事終了後は本線への転属が計画されており、その準備がなされている。

 2008,03,16 神宮前


■Variation
 4両編成の3300系。1世代前の3100系と3700系では制御方式が異なるなどの差異があったが、こちらは機器類も3150系とほぼ同一である。2連の増備が続き、更に2008年以降は5000系が増備された為2005年までに4連5本が増備された後は2015年製の瀬戸線用3306Fが製造されるまで増備はなかった。

 2008,03,16 神宮前
 カラーリングが変更され印象が変わった3300系。3300系・3150系では2015年に製造された車両からスカート部分がスカーレットとなり、車体上部にもスカーレットの帯が巻かれる等の変更がなされ、既存車両も同様のカラーリングに改められた。なお、初期の車両については引き続き表示器はオーロラビジョンとなっている。

 2019,11,23 栄 生
 2015年、実に10年ぶりに製造された3306F。この編成は喜多山駅高架化工事による運用増に対応するため、既に4000系で統一されていた瀬戸線に配置された。この編成よりスカートが拡大し、行き先表示器がフルカラーLED化された他、内装がオールロングシートとなり、車内案内表示器も17インチサイズのLCDに改められた。前述のとおり2015年に配置こそされたが、実際に運用入りしたのは2016年に入ってからであり、1年半も運用に入らず尾張旭検車区に留置されていた。以降は運用限定されることなく、4000系と混用されている。本線系統の3300系で外装変更が行われた中、登場時の外装を現在まで残す唯一の編成となっている。

 2022,05,18 三 郷
 3300系は2005年までに4連5編成が製造されたあとは10年近く増備がなかったが、2015年初頭に瀬戸線用に1本が増備されたあと、同年後期より本線系統でも増備が再開された。この時に増備された編成は、製造当初からスカートがスカーレットに塗装され、側面上部にもスカーレットの帯を巻く。また2015年製造分以降はオールロングシートとなっている。3300系は4連15本が製造され、以降の増備は新設計の9500系に移行している。

 2022,05,18 神宮前
 カラーリングが変更された3150系1次車。従来の外装で製造された編成も、2015年以降外装の変更がなされた。比較的小型の排障器や行き先表示器のオーロラビジョンはそのままであり、後期車との外観上の差異となっている。

 2022,05,18 神宮前
 2008年度以降に落成した車両は、種別・行き先表示器に5000系と同様のフルカラーLED表示器を採用した。

 2008,08,12 神宮前
 2015年に製造された3150系5次車、3300系7次車からは製造当初からスカートがスカーレットとなり、車体上部にもスカーレットの帯が巻かれるなど印象が変わっている。車内案内表示器は液晶表示器が採用されているが、千鳥配置となっている。

 2019,11,23 栄 生

2022/05/21