2410系
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 1968年に登場し、大阪線に投入された通勤型車両である。1966年に投入された1M方式の高性能車2400系の増備形式という位置づけであるが、車内の送風装置にラインデリアを初めて採用した点が特徴となっている。このため2400系に比べると車高が若干低くなっており印象が変わっている他、前面のデザインも変更され奈良線に投入されていた8000系と同様の標識灯・尾灯を大阪線の車両としては初めて採用している。Mc-Tcの2連を組むのが基本であるが、この他に増結用車両であるク2590形が3両製造されており、2410系としては1973年までに総勢45両が製造されている。尚、1973年に2本に2430系の中間車が連結されて4両編成を組成している。1979年からは車両の冷房化が開始されたが、この後当初は増結用に製造されたク2590形は1480系ないし2430系・1200系と組成するようになり、固定編成化されて名古屋線へ転属している。1480系に連結されたク2590形1両は2001年に廃車となったが、それ以外の車両は全車健在のまま21世紀を迎えた。大阪線では最古参の車両ながら、抑速ブレーキを完備することから現在も廃車になった1両と2006年にモワ24系「はかるくん」に改造された2両を除き全車健在であり、更新工事やB更新を施行されながら主力車両の1つとして活躍している。なお、2020年のダイヤ改正で「鮮魚列車」が定期列車併結となることを受け、モ2423号車に「伊勢志摩お魚図鑑」というラッピングを施し、同車を2680系に変わる鮮魚専用車とした。

 2008,08,06 鶴 橋


■Variation
 2020年のダイヤ改正で消滅した「鮮魚列車」に変わり、新たに鮮魚輸送専用車両に指定されたモ2423号車。伊勢、志摩に生息する魚類がラッピングされており、「伊勢志摩お魚図鑑」という愛称がつけられた。側扉を含む側窓は車内は基本的に原型を留めているが、広告は撤去された他、半数の扉付近に荷物用パレットが設置されており、その箇所の扉は開かないようになっている。その他の扉にはベルトが設置され、一般客が立ち入れないようになった。従前の「鮮魚列車」とは異なりこちらは一般の旅客列車に併結される形になり、平日午前中に明星検車区〜松阪〜大阪上本町間を急行・快速急行として1往復する限定運用が組まれている。

 2022,07,13 伊賀神戸
2022/07/17