1810系は、1967年に登場した名古屋線用の通勤型車両である。前年に同じく名古屋線用として製造された1800系をベースに設計されているが、こちらは車内にラインデリアを備えた点が違いとなっている。また、当時は旧型車両による運用も多々存在しており、同車に性能を合わせるとと共に経済性を追求した事から当初は1M2Tの3両編成ないし1M1Tの2両編成を組んでいた。1970年に製造された車両からは側面に種別標識灯が取り付けられる等マイナーチェンジがなされている他、1968・1969・1979年にはそれぞれ中間付随車が計4両新たに製造されている。これにより1810系としては43両の陣容となった。尚、1979年に2両製造されたサ1970形は当初から冷房装置が搭載されており、これに合わせるように1810系の冷房化が開始されて名古屋線の冷房化率向上を実現した。この後旧性能車による運用が減少し、編成出力が他形式に比べて見劣りするようになったことで、1000系高性能化の際に付随車を編入させた事を皮切りに2430系の編成4連化に際しても中間付随車の編入を行った結果、1810系単体としては全て2連を組むようになった。1991年からは車体更新工事、更に1996年からはB更新も行われており、長きに渡り名古屋線系統で使用されてきた。しかし老朽化が進んでいる点と抑速ブレーキを装備していない点から運用に難があり、現在では廃車が進み2連2本4両(及び2430系に連結されているサ1970形2両)が残るのみとなっている。
2022,05,18 烏 森 |
■Variation |
サ1970形は他の1810系より新しく1979年の製造であり、当初より冷房装置を搭載していた。1991年以降は2430系の4両編成化に際し同型の中間に連結されることになり現在に至っている。同じ21m級両開き4扉車ではあるが車体断面が2430系と異なっており、同形式を連結している編成の特徴と言える。 2024,10,19 五位堂検修車庫 |