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2006年登場。2扉車体であり老朽化も進んでいた417系・455系・717系の置き換え用に製造された、701系以来となる新型車両である。車体はE233系同様の軽量ステンレス製で、前面はE233系基本番台に貫通扉を設けたようなデザインとなっている。この車両の最大の特徴は、ホームかさ上げがなされていない線区でバリアフリーに対応させた点にある。具体的には床下機器及び台車を小型化することによって車両の低床化を実現させ(701系と比較して180mm低減)、それによりそれまでの車両に欠かせなかったステップが廃止されている。ホームかさ上げを行うことなくステップレスを実現させた取り組みは高く評価され、2008年のローレル賞受賞の大きな理由となっている。また、中長距離運用も考慮された結果車内はセミクロスシートとなり、着席サービスの向上が図られた。トイレは電動車いす対応型となり、車椅子スペースも完備されている。この他車内案内表示器や自動放送装置など首都圏の新型車両と同等の設備が搭載されており、この面においてもサービスアップがなされている。制御方式はIGBT-VVVFインバーター制御方式で、純電気ブレーキを採用しており停止時まで回生ブレーキが効くようになっている。尚、701系とは併結が可能になっており、2010年の増備車はワンマン運転用機器が本格搭載された事から701系と完全に混用されている。更に、4救援時には719系との連結も可能である。0番台は2010年までに2連49本が製造されており、旧型車を一掃して主力車両に躍り出たが、東日本大震災に際しては廃車が発生している他、現在1本が改造のうえ500番台に編入されている。2017年からは磐越西線にも進出し、719系を次第に置き換えた結果、郡山〜喜多方間の電車運用は「フルーティア」を除き本番台の独擅場となった。なお、磐越西線では2020年3月改正で快速列車に指定席が導入されており、併せて本番台のうち1本(P-12編成)の車内の一部がリクライニングシートに換装されている。
2009,08,27 長 町 |