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2012年登場。同年6月の札沼線一部電化開業に向けた輸送力増強と、老朽化の進んだ711系の置き換えを目的に製造された車両である。JR北海道では2010年にアルミ合金製の試作車735系を製造し厳冬期における使用にも耐えうることを実証していたが、札沼線電化に際しては纏まった両数の増備が計画されたことから、従来より実績のある軽量ステンレス製の車両を量産することとした。故に車体は軽量ステンレス製(先頭部の普通鋼製)となっており、造形は既に製造されていた731系や735系に準じている。ただし車幅はそれまでの2800oから2892oに拡大しており、乗車定員増に寄与している他、車体前面・側面ともその強度を増し、より安全性に配慮した。このステンレス車体は、川崎車輌が開発した「efACE」という製造技術が使われており、骨組みと外板をレーザー溶接することでビードレスのすっきりした車体となっている。前頭部以外は無塗装だが、前面と側面にライトグリーンの帯を巻いている。制御方式はIGBT-VVVFインバーター制御で、735系に引き続き回生ブレーキに加え全電気ブレーキを備えている。735系と同じく、氷雪への対策として床下機器にはカバーが取り付けられている。集電装置は同じく氷雪対策として、新造当初よりシングルアームパンタグラフが採用された。車内は全て片持ち式のロングシートで、731系や735系とは異なり一般座席は緑色、優先席はオレンジ色のモケットを採用している。跳ね上げ式座席は本形式では採用されていない。735系で採用された台車を引き続き採用することで床面高さが既存車両に比べ10cm低くなり、ホームとの段差が低減されたことでステップレス構造となった他、出入り口高さが2p程拡大されている。尚、乗務員室高さは既存形式との併結を考慮し一段高くなっているが、乗務員室と客室部分はスロープで結ばれ、735系で見られた段差は低減されている。トイレは車いす対応、付近には車椅子スペースも有し、バリアフリー対策も充実したものとなっている。733系の0番台は2014年までに3連21本が製造され、基本的に札幌近郊で使用されるが、運用によっては函館本線滝川まで乗り入れる運用にも就く。なお、721系・731系・735系とは相互に併結が可能で併結しての運用もあるが、キハ201形との協調運転には対応しておらず、協調運転を行う列車には投入されない。
2014,03,08 札 幌 |