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製造当初からの5連を維持していた高崎車両センターのA編成。高崎線で運用されていた末期は、5連を組むA編成(3000番台)、B編成(1000番台)と、グリーン車を連結する10連のC編成という3種類の編成が存在し、A・B編成は増結用途に用いられた他、両毛線や宇都宮線小金井以北でも単独で運用された。高崎線からの撤退後、B編成は編成短縮の上で長野総合車両センターに転属したが、A編成はしばらく5連のままで両毛線で用いられた。現在は4連への短縮が行われているため、5連の211系は既に全廃している。なお、一部編成には霜取り用のパンタグラフが増設されていた。
2015,12,20 前 橋 |
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元々1000番台・3000番台にはグリーン車が存在していなかったが、2004年以降宇都宮線・高崎線の普通列車にもグリーン車を連結することになり、211系使用列車にも基本編成にグリーン車を連結することになった。こちらのグリーン車は、田町電車区から捻出された平屋サロ+ダブルデッカーサロの組み合わせ(各6本)と、国府津区の113系に連結されていた車両を211系に編入したダブルデッカーサロ2両の組み合わせ(各5本)に大別される。後者は113系用ダブルデッカーグリーン車として製造されたサロ124形・サロ125形を種車としており、制動方式を電気指令式ブレーキに改め、ドア開閉用押しボタンの新設等の耐寒耐雪化改造が施された他、一部の車両で車掌室・乗務員室の撤去とトイレの設置、台車の交換等がなされた。改造車はサロ212形、サロ213形に編入され、1100番台に区分されている。行き先表示器がLEDに換装されており、外観上はその点でも判別可能であった。改造時にグリーン車Suicaシステムも導入され、E231系と共に上野口の普通列車に用いられたが、2012年のE233系投入以降は置き換えられることになり、改造から10年にも満たない2014年には全車廃車された。
2012,08,11 上 野 |
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113系サロ124形として製造されたグリーン車のうち、一部の車両は当初横須賀線・総武快速線で用いられており、側面帯のデザインが他の車両とは異なっていた。その後の国府津区への転入後も帯色の変更こそ行われたがパターン変更まではなされず、211系への編入後もその姿のまま推移した。
2012,08,11 上 野 |
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高崎線開業130周年の記念ラッピング・ヘッドマークが施されたC16編成。編成側面(先頭車前頭部分のみ)には、115系を思わせるラッピングが貼り付けられた。2013年7月から同年末までこの姿で運用された。このC16編成は高崎線に残った最後の211系でもあり、2014年12月までその姿を留めていた。
2013,07,14 宮 原 |
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幕張車両センターに転出した211系3000番台。高崎線、宇都宮線系統のグリーン車連結を100%とすべくE231系の増投入が行われた結果余剰となった編成を、老朽化の進む113系の置き換えを目的に転用したものである。従来在籍していた113系の「スカ色」ではなく、黄色と青の2色という独自の帯色となった。この帯色は後に209系2100番台にも波及することとなる。幕張車両センターには5連14本が転出し、2006年10月から房総各線で運用を開始して113系6連の運用を一部置き換えた。各線で使用され、5両単独での運用の他、中には2本併結した10連運用も存在した。半自動扉機構も活かされ、長時間停車時に活用された他、珍しいところでは終夜運転時の待合室代替として半自動扉機構を用いながら成田駅構内に留置されたという活用法がある。一定数の113系を置き換えたものの、結局本系列も含めて209系2100番台に置き換えられることになり、2013年3月のダイヤ改正で見納めとなった。ここでの余剰車は付随車を脱車の上3両で長野総合車両センターに再度転属することになった。
2007,05,05 本千葉 |
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幕張に所属していた211系の一部は、パンタグラフの離線対策により2007年から銚子方先頭にシングルアームパンタグラフが搭載されていた。編成番号も500台に区分されていたが、長野への再転属に際しては増設されたパンタグラフは再度撤去されている。
2008,04,09 五 井 |
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高崎地区に残っていた211系3000番台は、107系と115系の置き換えを目的に、一部中間付随車を脱車の上、リニューアル工事を施して継続使用することとなった。長野地区に転属した211系と同様スカートが強化型スカートに換装された他、先頭車にはセラミック噴射装置が搭載された。車内はオールロングシートのままで変わりないが、扉付近に黄色いすべり止めが追設されている。サハ1両を脱車した4連編成と、基本編成から付随車を脱車した3連編成の2種類が存在するが、後者は専ら2本を併結した6連で運用される。
2019,05,03 あしかがフラワーパーク |
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長野総合車両センターに転属した1000番台。強化型スカートに換装のうえ、セラミック噴射装置が増設された。帯は置き換える115系と同様の「信州色」となり、集電装置は全てシングルアームパンタグラフに換装されている。1000番台は11本全てがサハ211形を脱車のうえ、3連で長野総合車両センターに転属している。
2019,08,14 上諏訪 |
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長野総合車両センターに転属した3000番台のうち、幕張車両センターから転属したグループ。3000番台も同様にサハ2両を脱車の上3連を組んでいる。高崎から一度幕張に転属した車両は正面の行き先表示器が全車幕式に改められており、長野への再転属時もそのまま残されている。このグループが長野で最も早く営業運転を開始したグループであり、当初は大糸線で限定運用されていた。
2013,08,16 松 本 |
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長野総合車両センターに転属した3000番台のうち、高崎車両センターから転属したグループ。正面の行き先表示器はLEDであることが多い。211系は全て長野配置にすることで、同区のみならず豊田車両センターの115系をも置き換えた。このため運用範囲は非常に広く、中央東線や篠ノ井線、大糸線の他、富士急行線や中央西線、飯田線にも乗り入れている。
2018,08,14 茅 野 |