2006年登場。前年3月限りで廃線となった名鉄600V区間より譲渡を受けた車両の1つである。譲渡に対しては他の2形式に比べて大規模な改造が施されている。具体的には鉄道線における高速走行に適応するべく弱め界磁の取り付けや歯車比の変更、更に複電圧機器の撤去などが挙げられる。また、パンタグラフも交換されてシングルアームパンタグラフに取り替えられ、更に塗装もそれまでのスカーレットから福井鉄道独自の塗装に変更されている。尚、車内に関しては特別大きな変化はなく、独特のロングシートや鍵穴状の貫通路なども健在である。もともと揖斐線にて高速運転を行っており更に電圧も600V専用であった770形に比べて本形式は改造が遅れ、全編成が福井に移籍したのは低床車への置き換え直前となる2006年3月のことであった。他形式より若干遅れて営業運転を開始するも初期故障が多発し一旦運用を離脱。修繕を加えた上で再び営業運転に就くこととなった。現在はモ770形共々主力車両として活躍している。因みに770形と異なり、こちらはえちぜん鉄道への直通運用には充当されない。もともと抵抗制御方式であった880形だが、2021年から走行機器類の更新工事が開始された。施工車両についてはハイブリッドSiCを用いたVVVFインバーター制御方式への更新がなされた他、車内照明のLED化や空調装置の更新による高効率化等、総合的な省エネ化が図られている。なお、この更新工事は全編成には波及せず、未施工の車両に関しては2023年以降に新形式のF2000形によって置き換えられることになった。 2009,03,13 武生新 |
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