9000系
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 1981年登場。将来の有楽町線乗り入れを視野に入れ、乗り入れ対応車両として製造された。8000系以来実に18年ぶりとなり新形式車両である。東武鉄道では初のステンレス製車両である他、サヤ8001号車(3050系への車体更新で余剰となったモハ5450形5451号車を種車にサイリスタチョッパ制御方式の試験車両に改造したもの。1974年に試験が実施されている)で試用されたチョッパ制御装置を東武鉄道では初めて本格的に採用した。具体的にはAFE式主回路チョッパ制御方式となり、複巻電動機を採用することで既存の電機子チョッパ制御方式に比べて構造の簡素化が図られている。車体は軽量ステンレス製ではあるが、複数メーカーでの製作となることから1本を除き側面外板にはコルゲートがつけられている。車体は無塗装を基調にマルーンの帯を巻いたものとなり、これは30000系に至るまで東武鉄道におけるステンレス製車両の特徴となった。なお、本形式は製造当初より10連で製造されているが、これも東武鉄道では初の事例となっている。新機軸の試験と有楽町線直通時期の関連からしばらくは1981年製の1編成のみの陣容であり、量産車は直通開始直前の1987年になってから製造が開始された。6年のブランクゆえ、試作車と量産車では内外装共に差が生じている。特に側扉の位置が異なっており、量産車の扉配置が主流となったことから、後年試作車がホームドアの関係で直通運用から外される原因ともなった。量産車は1991年までに10連7本が製造され、その後輸送力増強時の増備は9050系に移行された。長らくの間有楽町線直通運用の主力車両であり、更に副都心線開業に際しては量産車を対象に直通対応工事と内装を50070系と同レベルにするリニューアル工事が施行されて、2008年の開業時より同線への入線も始めている。前述のとおり試作車はホームドア設置工事に伴い扉配置の寸法が合わないことから副都心線開業の前後で直通運用から離脱、地上線専用車両となったが、2021年の車両故障後は営業運転を離脱し、そのまま2023年に廃車されている。量産車は東武線、東京メトロ線の他、2013年3月からは東急東横線・みなとみらい線への乗り入れにより神奈川県内でもその姿をみることができるようなった他、更に10年経過した2023年開業の東急新横浜線にも入線を果たしている(試運転のみで営業運転では乗り入れていない)。2020年代において数少なくなった電機子チョッパ制御方式を採用する車両となったが、2026年からは後継車両として90000系が導入されることになり、量産グループも順次置き換えられていくことになった。

 2008,06,14 朝霞台


■Variation
 1991年に落成した9108Fは、10030系と同様のダルフィニッシュ仕様の車体となった。その他に補助電源装置もSIVへと変更されている。この編成も御多分に漏れず現在は副都心線直通対応となっている。

 2008,06,14 和光市
 1981年に落成した9101Fは車端部に方向幕が設置されており外観上の差異となっている。内装も量産車とは異なる箇所が幾つか存在している。有楽町線和光市開業以降は有楽町線にも乗り入れていたが、側扉の位置の関係からホームドアに対応できず、現在では直通運用を外れており修繕工事も施工されていない。写真では奥に小田急60000形も写っており、9101Fとはごく僅かしか並ぶことがなかったため貴重な1枚である。

 2007,11,18 新木場車両基地
2026/03/15