701系5000番台
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 1996年登場。翌年3月の秋田新幹線開業及び田沢湖線改軌に合わせ、改軌区間の普通列車用に導入された番台であり、701系では初の標準軌仕様車両となっている。軽量ステンレス製車体を採用し、切妻構造を採用している点は他の701系と同一だが、こちらは尾灯の位置が左右の窓上に変更され、更に角型のものに改められている。帯色は、盛岡地区と秋田地区を結ぶ田沢湖線用の車両であることもあり、青紫とマゼンタの帯に白の細帯を挟んだものとなっている。性能は狭軌線の1000番台に準じており、当初の制御方式はパワートランジスタ素子のVVVFインバーター制御、制動方式は発電ブレーキで、屋根上には発電ブレーキ用の抵抗器が搭載されていた。車内は701系として初めてセミクロスシートが採用された。これはJR四国の1000形や7000系などでもみられるロングシートとボックスシートが千鳥配置となっているレイアウトであり、後にE127系100番台や701系でセミクロスシートに改造された車両にも採用されたものである。ワンマン運転にも対応しており、車内には運賃箱や整理券発行機をはじめ、各種機器が搭載されている。田沢湖線では改軌にあわせてホームの嵩上げがなされたため、床面高さ1180oのステップレス構造となっている。また、同番台は701系で唯一開閉可能な側窓も含めてすべて一段窓となっている。5000番台は2連10本の陣容で、田沢湖線改軌時から現在に至るまで車両数の変動はない。全車とも田沢湖線全線で使用されており、車両基地の関係で奥羽本線の秋田まで乗り入れるが、大曲〜秋田間では標準軌線側にホームのない駅が大半であることから、同区間は臨時列車を除き営業運転を行わない。なお、他の701系と同じく近年は機器更新が進み、現在は全編成とも更新が終わっている。機器更新車は制御方式がIGBT-VVVFインバーター制御方式となり、回生制動が導入されたことから抵抗器は撤去された。更に2015年からは行き先表示器のLED化も開始されている。

 2013,09,16 角 館


2017/09/27