2006年の富山港線ライトレール移管に先立ち竣工した同線用の車両である。アドトランツ社のライセンスのもと新潟トランシスで製造された低床2両連接車体は岡山電気軌道9200形や万葉線MLRV1000形とほぼ同じ構造であるが、それらに比べてより洗練されたデザインとなっている。尚、形式のTLRはToyama Light Railの頭文字から取られている。当初は2連7本が投入されたが、立山の新雪をイメージした白色を基調に各車両にテーマカラーが定められており、それにより虹の七色を表現している。全国でも初のLRTに導入された車両と言う事で営業運転開始時には大きな注目を集め、2007年にはブルーリボン賞を受賞している。富山駅北〜岩瀬浜間での運用時は、通常運用時には4本、ラッシュ時には5本が使用されていた。この後2019年にも1本が増備され、総勢8本の陣容となった。この時に増備された車両はテーマカラーが銀色となっている。富山地方鉄道が発注した9000形とはほぼ同一設計であり、富山駅高架化による南北路面電車連結事業を見据えた車両となっている。この南北路面電車連結事業は2020年3月に行われることになり、これに先立つ形で2020年2月22日より富山ライトレールは富山地方鉄道が吸収合併することとなった。これにより、同日よりTLR0600形も車番はそのままながら富山地方鉄道の所有となった。2020年3月以降は、南側区間にあたる富山市内線区間にも乗り入れ、都心線の他、南富山駅前や富山大学前でもその姿を見ることができるようになった。なお、富山地方鉄道移行後は、レタリングが9000形とあわせられた他、車番表記から「TLR」の文字が消えている。 2011,08,02 富山駅北 |
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