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2013年登場。火災により廃車となった14720形1編成の代替と、北陸新幹線開通を見据えた輸送力の増強を目的に導入された車両であり、鉄道線では1996年に譲渡された16010形以来17年ぶりの新型車両である。元は1988年に製造された東急の軽量ステンレスカー8590系であり、大井町線を余剰となったうち4両が富山地方鉄道に譲渡されている。同社の車両としては初の元東急車であり、ステンレスカーの導入も初の事例となっている。譲渡に際しては、スノープラウの新設や連結器・保安機器装置の換装が行われた他、車内にはワンマン運転用の機器やICカードリーダーの設置等がなされたが、それ以外は基本的に東急時代の面影をとどめており、大井町線時代の特徴であった前面のグラデーション帯も、路線ステッカーを撤去した以外はそのままとなっている。種別・方向幕は富山仕様に改められている他、運番表示器のあった部分は「ワンマン」表記のステッカーで固定されている。制御方式は東急時代と同じ界磁チョッパ制御方式であり、主幹制御器もT型ワンハンドルマスコンのままである。また回生制動も機能することから、従来車両に比べて省エネに優れている。富山地方鉄道では、軌道線も含めて界磁チョッパ制御方式・T型ワンハンドルマスコンハンドルの導入は同車が初となった。17480形は2013年11月に営業運転を開始しており、路線の制約なく宇奈月温泉や立山にも顔を出す他、急行運用に充当されることもある。因みに同車は富山地方鉄道のみならず、北陸の鉄道では初の片側4扉車となったが、通常運行時は中扉を締め切っており、前後2箇所の扉のみ開閉を行っている。2019年から翌年にかけても更に2本増備され、同形式は4本の体制となるが、今回導入される車両は田園都市線で使用されていたものであり、前面の帯色が赤色一色のままである等の違いがある。
2014,10,18 電鉄富山 |