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登場時からの方向幕スタイルで残る8606F。2003年3月の半蔵門線延伸・東武線直通運転開始以降も、8500系は初期車を中心に東武線への直通に非対応の編成が存在した。その大半は行き先表示器がLED化されたものの、一部編成は方向幕のまま存置され、登場時の面影を残す編成として貴重な姿となった。尚、8500系は2002年から前面へのスカート取り付けが順次施行されたが、この編成のみ現在に至るまでスカートを装着しておらず、その点においても登場時の面影を残していると言える。この編成は2020年まで現役で使用されたが、引退時点で東急では方向幕を有している編成はこの編成のみとなっていた。
2012,02,10 藤が丘 |
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2006年より伊豆急8000系に類似した姿となり、「伊豆のなつ号」という愛称が付けられている8614F。2005年に東横線の8007Fを使用して行われたイベントが好評を博したことから翌年以降も実施することとなったものである。この編成は2003年の東武線直通開始当初は同線への直通には対応していなかったが、2006年のダイヤ改正を控えて直通機器が搭載され、それに加えて前述の変更が加えられるという躍進を遂げた。夏季に「伊豆のなつ号」、冬〜春にかけて「早春の伊豆号」としてラッピングが施され、車内には伊豆をPRする広告が貼られることが多いが、ラッピングの施されない期間においても伊豆急カラーのままで走行していた。長らくこの姿で運用されたが、2020年に現役を退いている。
2013,05,04 杉戸高野台 |
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長年、東急線の広告専用編成である「TOQ BOX」に使用されてきた8634F。2008年に側面の装飾が撤去されたのを皮切りに2010年までに完全に装飾は取り払われているが、現在も側面に赤帯が纏われており、外観上の特徴となっている。この編成は中期グループと呼ばれる車両としては唯一車内案内表示器やドアチャイム・自動放送装置が取り付けられており、その点でも異彩を放つ編成と言える。この編成は2021年に現役を退いている。
2012,02,10 鷺 沼 |
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側面に装飾が施されていた頃の8634F。虹を基調としたこの装飾は2代目であり、初代は緑とピンクを基調としたより派手なものであった。尚、前述の通りこの装飾は2008年に側面だけ取り払われた後、側帯を残して2010年には完全になくなっている。
2005,07,12 二子玉川★ |
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1986年に製造された8637F。9000系よりも新しいこの編成では、冷房能力の向上・空調装置へのスイープファンの採用を始め内装を9000系に準じた仕様に改めるなど更に仕様変更が施されている。登場当初は他の8500系と同じ姿であったが、翌年からは赤帯を青帯に変更し、側面にも青帯を配した独自の姿となり、東急ケーブルテレビの広告専用車両になった。後に1号車・10号車にはカラフルなシャボン玉模様が配されており、東横線の9006Fにも似た姿となった。長らくケーブルテレビの広告専用車であったが現在はそれを解除され、更に特徴的だったシャボン玉模様も2008年に取り払われているが現在も尚青帯のまま残されており、異彩を放っている。尚、この編成は8634Fと同様ドアチャイム・車内案内表示器・自動放送装置を備えている。
2008,05,04 溝の口 |
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東急線上で最後の1本となった8637Fは、2018年2月に突如として側扉がカラフル(1両につき4色)となったが、その翌月からbunkamuraとタイアップした「bunkamura号」に改められた。以降、2023年1月の引退まで約5年間に渡り「bunkamura号」として使用された。
2018,07,15 曳 舟 |
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1986年に増備された8500系のうち4本は、田園都市線・大井町線兼用編成とされて5両編成で製造された。前述の8637F同様9000系よりも後に製造された編成のため、内装面に関しては9000系に準拠している点も多い。長らく2本繋いだ10連で田園都市線・半蔵門線を中心に使用されたが、5000系の増備に伴い2003年には田園都市線を追われ、残存していた8000系の置き換えを目的に正式に大井町線に転属することとなった。転属当初は前面帯は赤いままで、行き先表示器も方向幕・LEDが混在していたが、現在は前面帯がオレンジのグラデーション化され、更に行き先表示器はフルカラーLEDに統一されている。8090系・8590系が大井町線から淘汰された後も残存しており、同線唯一の界磁チョッパ制御車両として活躍を続けている。このグループのうち8639Fは試験的に送風装置にラインデリアを採用している。2018年までは4本とも在籍していたが、2000系の大井町線転属の影響により、同年から廃車が始まり翌年までに全廃となった。なお、このグループは全編成とも譲渡されずに廃車された。
2009,07,18 溝の口 |
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1987年、編成単位では最後に製造された8642F。送風装置に8639Fで試用されたラインデリアが正式に採用されている。登場当初は東横線で使用されたが、1991年に最終増備の中間車2両(GTO-VVVFインバーター制御車両)を組み込んで10連化され田園都市線に転属された。この転属に際しては、1989年に試験的にGTO-VVVFインバーター制御方式に改造された電動車2両も組み込まれており、結果として8642Fは界磁チョッパ制御方式と2種類のGTO-VVVFインバーター制御方式を1編成に組み込んだ珍しい編成となった。この編成は2019年まで田園都市線・半蔵門線で使用されていたが、東武線への直通改造は行われていないため、運用は限定されていた。
2019,02,24 梶が谷 |