9000形
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 2014年登場。未更新のまま残っていた8000形の置き換えと、将来の箕面市への延伸を見据えて製造された通勤型車両で、「ポールスターU」の愛称をもつ。8000形以来実に28年ぶりの新型車両となった。8000形がアルミ合金製であるのに対しこちらは先々代の車両となる2000形と同じくステンレス製車体となり、無地を基調にマルーン・白・朱色の3色の帯が配されている。オールステンレス製であるのは勿論のことレーザー溶接が採用されており、車体強度の強化・走行時の安定化が図られている。前面は角を多用し、光の反射効果によって立体的に見えるデザインとなっている。前照灯は白色LED・行き先表示器はフルカラーLEDが採用されており、後者は北大阪急行では初の導入となった。制御方式はIGBT-VVVFインバーター制御方式で、主電動機には全閉式の永久磁石同期電動機が採用された。また空気圧縮機や空調装置も静粛性の高いものが採用されており、8000形に比べるとおよそ40%もの騒音低減を実現している。主幹制御器にはワンハンドルマスコンハンドルが導入されたが、これは大阪市営地下鉄の車両には導入されておらず、直通先の御堂筋線の車両も含めて唯一となっている。車内はオールロングシートとなっており、木目調の内装(扉横の握り棒のみ、難燃木材を使用)やオリーブ色のモケットなどの特徴は8000形のものを継承している。こちらは座席の袖仕切りが大型化されスタンションポールが新設された他、連結面の自動扉が押しボタン式となり、更に各扉の鴨居部には15インチサイズのLCD及び小糸製作所製の横長LCD「パッとビジョン」がそれぞれ千鳥配置されている(表示方法は全てパッとビジョンに準じたものとなっている)。またこの車両では車内照明がLEDとなったが、日本の鉄道で初めて調光が可能となっており、白色や電球色等、状況に応じて明るさを変えることができる。9000形は8000形の置き換えを目的に10両編成4本が製造され、第1編成は2014年4月より営業運転を開始した。その後千里中央〜箕面萱野間の延伸を控えて2023年から3本が増備され、現在は10連7本の陣容となっている。8000形と同じく箕面萱野〜なかもず間の全線で使用されている。

 2014,09,16 西中島南方


■Variation
 2017年12月の北大阪急行電鉄創立50周年に先立ち、マイナーチェンジが施された9000形3次車。同編成からは「竹林」をイメージした内外装に改められており、前面はマルーンを基調としたデザインとなった。側面もマルーンを基調としつつ、竹柄があしらわれたものとなった。内装もカーテン・化粧板が竹をイメージしたものとなっている。第3編成は2016年2月、同じデザインを踏襲し、床材を石畳柄としたた第4編成は2017年4月に営業運転を開始している。

 2016,12,31 本 町
 2023年に増備された3編成は、両端の2両ずつに特別なラッピングが施された。このうち第5編成は延伸先である箕面市のPRキャラクターをあしらったラッピングが施されている。中百舌鳥方2両は「滝ノ道ゆずる」というキャラクターが描かれており、柚子に因み基調とする色が柚子色となっている。。

 2024,05,31 新大阪
 第5編成の箕面萱野方2両は「モミジーヌ」というキャラクターが描かれており、基調とする色が白色となっている。

 2024,05,31 新大阪
 第6・第7編成の両端2両は紅葉を基調に箕面の四季をあしらったデザインとなっている。なお、北大阪急行の車両は従来専ら千里中央〜なかもず間を通し運転する運用のみ使用されていたが、2024年3月の箕面萱野延伸後は新大阪〜天王寺間という自社線に戻らない区間運用にも充当されるようになった。

 2024,05,31 新大阪
2024/08/12