8000形
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 1986年登場。老朽化した2000形の置き換え用に登場した北大阪急行初の冷房車両で、「ポールスター」の愛称を持つ。冷房車自体は先に直通先の御堂筋線10系が採用していたが、こちらは直通先の御堂筋線においても初めてとなるVVVFインバーター制御装置を採用し、性能面で当時の地下鉄車両を一歩リードした。更に乗務員室においてデジタル機器を多用したモニタリングシステムや車端部扉の自動化など当時の先進技術を多数採用し、それらが評価されて1987年にはローレル賞を受賞している。後にドアチャイムが新設されたが、このドアチャイムは珍しくドア開閉と連動していない手動式のものとなった。車体寸法は御堂筋線の車両に準じているが、車内は阪急系列会社の車両らしくマホガニー調の化粧板が採用されており御堂筋線の車両とは一線を画している。1993年までに9連7本が製造された後、10連化にあわせて1995年に中間車7両が増備されて10連7本70両の陣容となっている。登場時より、専ら千里中央〜なかもず間の全線運用に使用され、新大阪・中津〜天王寺間の中距離運転には使用されない。8000形は2006年よりリニューアル工事が行われており、該当編成は車内にLED式の案内表示器が取り付けられたほか、ドアチャイムが自動で流れるようになりそれまで流れていなかった御堂筋線内でもドアチャイムが流れるようになった。また、内装工事とは別に制御装置の換装も始まりつつあり、施行車はIGBT-VVVFインバーター制御方式となっている。他方、2014年以降は廃車が発生しており、総じて今後の動向が気にかかる車両と言える。2021年の時点では10連3本が在籍し、いずれも内外装のリニューアルが施工され、制御装置はIGBT-VVVFインバーター制御方式に変更。更に前照灯や行き先表示器もLED化されている。

 2008,03,12 西中島南方


2021/11/24