2006年登場。開業当時から使用されて老朽化が進んだMR100形〜MR300形を置き換える為に製造された、現在の松浦鉄道では最新型の車両であり、「肥前WESTLINER」の愛称を持つ。日本車輌で製造された車体は真岡鐵道モオカ14形に順じており、全長18mの両運転台車両となっている。モオカ14形と比べると車輪経が大きくなったボルスタレス台車が採用されており、勾配区間走行を考慮し砂撒き装置も備えている。機関出力は355PSと従来車に比べて増大している他、車両全般の管理をコンピュータで行うTICSを搭載しており、制動方式は電気指令式となっている。この為既存車両とは営業時は併結運転が行えない。車内はセミクロスシートとなっているが、クロスシートは片側に4人掛けのボックスシート、もう片側に1人掛けの転換クロスシートが配されたものとなっている。この他車椅子スペースも完備しており、よりバリアフリーに対応した車両となった。座席モケットは製造時によって変更されており、初期車は青と赤色だったのに対し中期車は水色と青の組み合わせとなっている。尚、松浦鉄道では全長に比して比較的短距離利用が多いことから、車内にはトイレは設けられてない。MR600形は2007年3月から営業運転を開始し、当初は佐世保〜伊万里間のみで使用されたが増備に伴い全線で使用されるようになり、更に2009年からは佐世保よりJR佐世保線への乗り入れも行われるようになった。2011年までに21両が製造され、翌年までにAR-400形より前の既存車両は一掃されている。尚、増備時によって塗装が変わっており、特別ラッピングを除けば3種類の塗装が存在している。現在松浦鉄道に在籍している車両のうち、同形式以外は各1両のみの陣容となっているため、名実ともにMR600形が主力車両であり、松浦鉄道の全線と、JR線の佐世保〜早岐間で活躍している。 2013,03,14 伊万里 |
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